生きる知恵

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ロマンシングサガ2リベンジオブザセブンの大ヒットでわかる社会状況(性別ごとの魅力は命そのもの)

 さて、みんなは普段ゲームをするだろうか。どんなゲームが好きだろうか。今日の記事は、普段とはかなり異なる題材を用いて分析していく。まず、いくつか前置きを述べておこう。

 当ブログは普段ゲームを取り上げることはほとんどなく、この記事も「ロマンシングサガ2リベンジオブザセブン」の攻略方法やゲームユーザー向けのレビューを述べているわけではない。しかしこのゲームは、現代を取り巻く社会状況を踏まえて、非常に興味深い要素が凝縮されている。世の中で起こることを多角的に捉えることで、物の見方はよりいっそう深まるものだ。そういう経験の積み重ねで、人生はより楽しくなる。(また、当ブログ作者のオレは、実際に購入して最後の裏ボス撃破まで1週プレイした後にこの記事を書いていることも付け加えておく)

 そんな視点で楽しんでいただける読者の方は、是非お読みいただければ幸いだ。

 

 ロマンシングサガ2リベンジオブザセブンとは、2024年10月に発売されたゲームソフトである。ロマサガ(ロマサガ2、ロマサガシリーズ)と略して呼ばれることが多い。

<参照元:ロマンシングサガ2リベンジオブザセブン公式HP(スクウェア・エニックス)>

 原作は1993年に発売されたスーパーファミコン用のゲームソフトだが、そのリメイク版となる。元々RPGゲームの中でもかなり人気のあるシリーズ作品なのだが、売り上げは予想以上に伸び、発売後の評価はうなぎ登りであるという。

 ほぼ同時期に、日本で一番知名度の高い人気作であるドラゴンクエストシリーズの新作(ドラゴンクエスト3HD-2D版リメイク)の発売が重なったにも関わらず、ドラゴンクエストを凌駕するほど高評価で、RPG史上最高傑作との呼び声もあるという。ネット上のあらゆるWEBサイトや、SNS、動画などでは、ユーザーから絶賛の声が相次いでいる。何かと世間に出回るものには厳しい目にさらされる世の中で、このような現象はかなり珍しいといってもよい。

 それでは、なぜこのゲームがこれだけ絶賛されているのか。現在の世間の評価では、概ね以下の点がユーザーに喜ばれている。

①濃厚で惹き込まれるストーリー(原作時から)

②非常に完成度の高いBGM(ハードの向上で原作からさらに進化)

③作り込まれた美しいグラフィック(ハードの向上で原作からさらに進化)

④初心者や忙しい人も楽しめる徹底した親切設計と、難易度の高いプレイもできる両立

⑤魅力的なキャラクター

 ①と②と③はスーパーファミコンの原作時から高く評価されている点がさらにボリュームアップしている。これは多数ネット上に情報があるので、読者のみんなもすぐ見つけることができるだろう。この記事では、④と⑤を詳細に掘り下げていく。

 

 初心者や忙しい人も楽しめる徹底した親切設計と、難易度の高いプレイもできる両立について。

 これは、もう、とてつもなく徹底されている。実際にプレイすれば、製作スタッフがどれだけ力を注いで綿密に作り込んだかがわかる。

(ゲーム画像の一部。どの場面でも、わかりやすく魅力的な表現が成されている。ファミ通.com様のページから引用)

<参照元:https://www.famitsu.com/article/202408/16083>

 ゲームとは、生産性を直接生むものではない“遊び”だ。だからこそ、誰でも楽しめるよう設計されているというのは、とてつもなく重要だ。そして、現代はSNSなどで誰でも簡単に情報発信ができるので、質の低い物に対しては容赦なく批判が浴びせられる。

 しかし、こんな世の中でも、「人に寄り添い、誰でも楽しめるように、わかりやすく」という真摯で温かな気持ちで作られたものに対しては、これだけ純粋に人に好かれ愛されるということが、ロマサガ2リメイクの大ヒットで証明されたのではないか。これは、今後のビジネスやモノづくりなど、広義な社会構築の視点で考えても、大きなヒントになる。

 毎日暗いニュースやくだらないニュースばかりに気を取られていると忘れがちになるものだが、日本人の心と感性は決して鈍ってはいない。

 

 そして、魅力的なキャラクターについて。

 ロマサガ2は、味方が使用できるキャラクターが30種類近くあり、(人数にすると200人以上)人間種族以外に一部、動物や架空生物にあたるキャラクターも含まれる。この他に、メインの敵キャラクターは主に7人登場する。どのキャラも非常に作り込まれていて魅力的なのだが、本作は特に女性キャラの魅力が絶賛されている。

 立ち振る舞い、言葉遣い、そして個々のキャラ設定に合わせた女性らしい外見は、特にロマサガ2の魅力を際立たせる役割を担っている。これは、人間が生きる上で欠かしてはならない“命”のようなものだ。

(敵キャラクターで唯一の女性のロックブーケ。本作で特に人気があるキャラの一人。電撃オンライン様のWEBページより引用)

<参照元:https://dengekionline.com/article/202409/18787>

 

(ゲーム最終盤に登場するキャラの、最終皇帝の女性版。この他にも多数の女性キャラが魅力的に描かれている。INSIDE様のWEBページより引用)

<参照元:https://www.inside-games.jp/article/2024/09/28/159915.html>

 

 ここでもう一つ、同時期に発売したドラゴンクエスト3HD-2D版リメイク(以下:ドラクエ3)に関する情報を紹介する。ドラクエ3はキャラクターの性別を男女どちらか自分で選ぶことができるのだが、この選択表記が、男・女ではなく、「ルックスA」「ルックスB」という表記になり、大きな批判を浴びた。

<参照元:ドラクエ3リメーク版の「性別撤廃」に〝生みの親〟堀井雄二氏が苦言「誰か文句言う?」(産経新聞WEB版)>

 

 これらの現象を踏まえて、ごく当たり前で、忘れるべくもない事実は何か?

 性別という概念をなくすことは、絶対にあり得ない。この概念を捨てるのは、人の命を握りつぶす愚者と同じ行動だ。男、女それぞれに違った魅力があり、それを表現することをやめてはいけない。これはゲームに限った話ではない。人間のいる全ての場所、どんな場であってもだ。

 現代が男女の問題と課題が山のようにあふれ、社会全体が息苦しくなっているのは、読者のみんなも感じることは多々あるだろう。

 しかし・・・誰がそんな世の中を望むだろうか?

 なぜ、キャラの性別の外見魅力を際立たせて表現したロマサガ2がこれだけ絶賛され、性別の概念をなくしたドラクエ3が批判されたのか。さらには、ドラクエ3が、ロマサガ2の影に隠れて思った程評価されていないという事実は、何を物語っているのか・・・。

 ゲームの評価というものはいくつもの要素が重なって決まっていくため、一つの評価基準だけで決められるものではないが、この事実は決して小さくない“社会の人々の深層心理”を表しているといえる。

 思う存分遊ぶ時間もなく、普通に生きるだけで大変で、男女間のギスギスした空気で、まともに性別ごとの魅力表現や性的アピールや恋愛や結婚もできないような世の中など、誰も望んでいない!

 誰もが楽しめて、精魂込めて作られたものはみんなで称えたいし、楽しく遊びたい。男女それぞれに魅力があるし、外見の美しさは人それぞれにあるし、それを存分に感じ取りながら追及することは、人間の幸福感を大きく高めるものだ。

 最後に、このロマンシングサガ2リベンジオブザセブンを製作したスタッフの費やした情熱と労力は、素人が想像する以上に大きくすさまじいものだったことだろう。この傑作を世に送り出した製作スタッフの皆さんに心から拍手を送りたい。

(作・イキルちえ)

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