生きる知恵

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恋愛に慎重になり過ぎる心理状態を解説

 さて、みんなはどんな時に慎重な判断をして、どんな時に考え過ぎずに勢いで決断をするだろうか。今日の記事は恋愛心理の簡単な内容なので、さくっと気軽に読んでくれ。

 最初に例として、以下の四つの選択肢があるとする。あなたはどんな判断をするだろうか?

①あなたはとある大きな病気にかかってしまった。A先生とB先生、どちらの医師の所に受診するか。

②あなたは新築の家を購入しようとしている。値段の安い物件と、値段の高い物件、どちらを買うべきか。

③あなたは転職活動をしていて2社から内定をもらった。給料は安いが仕事は楽で働きやすいA社と、給料は高いが仕事は大変なB社、どちらを選ぶか。

④あなたは友人の紹介で、とある異性と仲良くなった。一度二人で食事に行き、あなたは好印象を抱いて「付き合ってみたい」と感じている。お相手もあなたに好印象を抱いているようだ。さてどうする?

 

 人生では、“慎重な判断が必要な時”と、“考え過ぎずに勢いで決断した方が良い時”の二つの場面がよく訪れる。おそらく①②③の項目は、ほとんどの人が慎重な判断の元に行動するだろう。では、④はどうだろうか?

 人を好きになる気持ちは、ポジティブな幸福感を高め、生きるエネルギーに直結する。そして、異性と濃密な時間を過ごす時に起こる“出来事”“沸き起こる感情”は、予測不可能なことがとても多いものだ。

「え、この人こんな表情するんだ」

「え、この人こういうこと言うんだ」

「え、この人こういう物事の考え方をするんだ」

「え、この人こういうことで怒るんだ」

「え、この人こういう物が好きなんだ」

 こういったことが日常的に起こる。これは友人同士などの関係でも起こるが、恋人同士という関係性だと、自分の感情に与える影響はより大きい。そして、「思ってたのと何か違う」「もう少しこうしたい」などのように、違和感、願望、欲求などの感情も出てくるようになる。どういう自分の感情が出てくるのかという点も、ほとんどは予測不可能だ。

 そんな予測できないことが度々ありながらも、恋人同士として時間と対話を重ねていくうちに、“お互いどうしたら心地良いのか”がわかるようになり、成熟した関係性へと発展していく。

 つまり・・・恋人でも友人でも仕事仲間でも、近い関係性になって一緒に時間を過ごさなければ、相手がどんな人で何が起こるのかはほとんどわからないのだ。予測できないことが多く起こるのは当たり前であって、事前に慎重な判断をしてもあまり意味がない側面がある。

 

 ここからは、「そんな気軽に決断できるわけない」という、慎重な心理状態の観点に立った所から考察していこう。

 異性との出会いがあったとしても、“考え過ぎずに勢いで決断”というものは、そう簡単にできるわけではない。もちろんそうだ。『予測不可能なこと』に飛び込んでいくのは、とても勇気がいる。

 実は、この心理状態に関わる現代特有の現象、流れがあり、以下のようなものだ。

①『優しくて気立てが良くて外見が良くて、〇〇が好きな人・・・』

(このように、自分の理想として事前にイメージが出来上がっている状態の異性が頭の中にある)

②自分の理想としてイメージが出来上がっている状態の異性が目の前に表れて、初めて付き合う。

 

 こういう手順が無意識のうちに頭の中に刷り込まれている人が、男女共にとても多い。

 なぜこうなるかというと、自分なりの理想の異性と手順があれば、『予測不可能』という一面が減るからである。メディアやアイドルなどの影響で、理想の異性が高すぎる状態になっていることも関係している。

 さらに深層心理としては、「傷つきたくない」「時間をムダにしたくない」「人に対して正直に物事を言えない」などの気持ちも、恋愛に慎重になることに影響しているだろう。

 生きていれば、予測不可能なことに勇気をもって挑む経験や、時間と対話を重ねながら相手と理解を深めていく機会は、恋愛以外でも経験することはあると思う。そういう所にヒントは隠れているものだ。恋愛の機会がない人、恋愛に慎重になり過ぎる人などでも、決してあきらめる必要はない。

(作・イキルちえ)

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