さて、みんなは婚活の時に、どんな基準でお相手を判断するのが正しいと考えているだろうか。人間の役割は様々であるが、それぞれに適した判断基準というものがある。例えば、学校の先生に適している判断基準は何が考えられるだろうか。「知識の豊富さ、わかりやすく話をする言語力、物事を学ぶ姿勢、子どもや保護者の気持ちを汲むことができる人柄」などが挙げられるだろう。
婚活では誰でも自由に相手を選べる立場とはいえないのだが、それでも、良好な夫婦関係、良い結婚生活を見据えた上で、自分が選ぶ視点での適切な判断基準は必ず必要になる。
では、今の婚活市場で、どれほどの人が適した判断基準を持っているだろうか。これは今かなりの人がズレた基準を元に婚活をしているため、成婚率がいっこうに上がらない要因になっている。今日はそれを分析していく記事である。
まず以下に、良い結婚に適した判断基準と、現状の婚活市場で当事者達が持っている判断基準のおおまかな傾向を並べて記述する。なお、言うまでもなく、婚活を行う方法や価値観は人それぞれ異なる。以下はあくまでも、平均的に婚活当事者に現れている傾向という内容でまとめている。
・結婚に必要な判断基準
協力姿勢、思いやり、経済力、生活設計力、子育てへの意欲(子どもを作る場合)、(お互いのフィーリング)
・現状の婚活当事者達の判断基準
外見、経済力、会話力、些細なクセなどの欠点がないこと、(お互いのフィーリング)
この青字と赤字をよーく比較してみよう。半分以上、内容が一致していない。
両項目で一致しているものとして、経済力は、結婚時には重要な判断基準になる。結婚生活は夫婦二人で運営するので、『お相手の収入はいくらか』ではなく、『お相手と私の合計収入で生活できるかな』という判断基準であれば問題はない。お互いのフィーリングというものは、どんな人間関係でも生じる非常に曖昧な概念なのだが、これも共通基準として挙げておけるだろう。
それでは、残りの内容が一致していない判断基準はどうだろうか。
現状の婚活当事者達が挙げている判断基準の、「外見、会話力、些細なクセなどの欠点がないこと」この中身というのは、基本的に“恋愛感覚から抜け切れていない”判断基準である。もう少し言うと、恋愛は「良い異性と楽しい経験をしたい」という欲求が根底にある。そうすると、男性も女性も、本能的に異性を欲する視点だけに過集中するようになる。
外見を求めるのは、欲求根底には「良いセックスがしたい」という気持ちがあるし、「些細なクセなどの欠点がない」ことを求めるのは、「とにかく自分視点で楽しい気分でいたい、いさせてほしい」という気持ちが潜んでいる。会話力という点は、コミュニケーションの核の部分に当たるが、これはお互いの努力と歩み寄りが必要で、相性でもかなり左右される。「相手の会話で楽しませてほしい」という受動的な欲求だと、お互い対等な結婚生活を築く上では問題となってしまう。
人間には誰でも欲があるので、こういう気持ちを持つこと自体は悪いことではない。そして、恋愛基準で異性を見る時というのは、ある意味“本能に流されている”状態という側面もある。それを自覚して、婚活の時には気持ちを切り替えられるかどうかが大きな分かれ目となる。
恋愛と結婚は別物である。結婚相手を探す時は、正しい判断基準を持った上で、気持ちを切り替えなければならないのだ。
もしあなたが婚活をしているとしたら、どんな判断基準を持っているだろうか。「外見」「会話力」「欠点がないこと」などばかりに目がいって異性を漁るように探していたら、その状態は恋愛モードで『本能に流されている』状態だ。自分で自分をコントロールできていない。
今一度冷静に、自分の判断基準と行動をよく考え直すことをお勧めする。
(作・イキルちえ)
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