さて、みんなはマッチングアプリをはじめとしたネット上でどれ位異性と出会った経験があるだろうか。近年の異性との出会いはネット上から始まることも少なくないが、そういった場においては、男女比率が男性の方がかなり多い傾向にある。今日はその構造的な問題を解説し、なおかつ、できる限りの解決策も記述する。記事後半では、現状のマッチングアプリにはない、新しい形のマッチングアプリのアイデアも記載している。
目的としては、現状の男女差に不均衡が生じている出会いについて、少しでもお互いに良い出会いを増やし、ネガティブな出会い方や出来事を減らすためのきっかけになることを目指している。すぐに答えが出るものではないが、読者のみんなも異性との出会いについて考えるきっかけになればと思う。長めの記事だがのんびり気軽に読んでくれ。
まず、ネット上における異性と出会う場はどのようなものがあるかを挙げると、代表的なものはマッチングアプリだ。この他にも、ツイッター(現X)などのSNS、掲示板、共通の趣味などをテーマとしたWEBサイトなどもこの範疇に入るだろう。
そして、実際にこういう現場でどのような現象が起こっているかだが、はっきり言えば女性にとっては迷惑この上ない事態といってもいい。マッチングアプリでは、特に若い女性には大量のメッセージが届き、それは数百通という、とても確認しきれない量だったりする。他のSNS等でも、出会いや恋愛がテーマになる場では同じ現象が起こり、場合によっては性的なニュアンスの非常識なメッセージが大量に来ることも珍しくない。こういう状況は多くの女性が経験するもので、うんざりしている人が大半である。
なぜこのような事態になってしまうのか、まずは構造的な問題から分析していこう。
マッチングアプリなどのネット上の出会いは、検索のシステムで、一人の男性が多数の女性にアクセスすることができる。基本として、男性は多くの女性と出会い、性行為をして子孫を残すという本能が備わっている。そのため、異性と出会うきっかけをより多く作らなければという気持ちは、生命保持の意識として常に脳の中で活発に働いている。
逆にアナログでリアルな場だと、たいていの人は出会う機会は限られている。ほとんどの男性は、家と職場の往復に加えて、少し趣味の活動で外出する位というケースが多いだろう。しかしネット上の出会いだと、アプリの登録とメッセージ作成等で済むので、リアルな出会いほど一人あたりにかける時間や労力を割かずに済む。そのために、大量の男性が女性と出会う場を求めて行動する結果、多くの女性に大量のアプローチが届く。
さらに、一人当たりの男性が女性にアプローチする数も、非常に多い。これは、男性本人のスキルは関係なく、たいていの人は多いものだ。
まず、ごく一部のモテる男性、あるいは常時ナンパをして遊ぶような男性の場合だが、こういった層の人達の多くは、それぞれのテクニックを駆使しながらも、“とにかく数を打つ”という手法は概ね共通している。ナンパ師と呼ばれるような男性は、どんな女性も100%口説き落とすテクニックを持っているわけではなく、振られても即座に次に切り替えるメンタルを持ち合わせている。その上で、とにかく数多くの女性を口説くことを定番手法にしていることが知られている。
そして、モテる層ではない一般男性の場合だが、とにかく数を打つ(打たざるを得ない)という部分は、モテる男性と同様だ。なぜなら、数を打たなければ結果が出ないからだ。ライバルの男性が山のようにいるので、相手を変えて何度も女性にアプローチしなければ出会いに発展しない。
このような状況なので、要は、あらゆる層の男性が、 “回数を重ねて何度も何度も女性にアプローチする”結果、その総分量がとても多くなるのだ。
次に、女性側の視点で考えてみよう。
例えばマッチングアプリの場合、多くの女性にとっては、とても確認しきれない量のメッセージが来ることも珍しくない。例えば一週間に20通メッセージが来たとして、その全てに目を通し、全てに丁寧に返信して、20人全ての男性と会うなんてことができるだろうか。ほぼ不可能である。チヤホヤされる優越感に浸ってしまったり、逆に疲労を感じてしまったりもする。その結果、女性の方は、男性との出会いに真剣さが欠けてしまうことも多発している。
(こういう背景、経験の積み重ねが、婚活などで女性が横暴になったり高望みしたりする悲劇を生んでしまう原因となっている)
そして、多数の男性が出会いを求めて活動して母数が多くなるということは、質の悪い男性も混じる確率が上がるのも必然である。女性にとっては、相手を見極める目を持っていないと危険な目に遭う可能性もあり、ネット上の出会いに女性はより慎重になる。
ここまで読んで、読者のみんなは腑に落ちる部分があっただろうか。
ごくわかりやすい例を一つ挙げれば、例えばツイッター(現X)で、一人の女性が自分の裸の写真を何気なく投稿したとする。すると即座に、大量のいいねやDMが届くものだ。これは上記に述べてきた通り、男性の生存本能とネット上の出会いの構造を鑑みれば、こうなることは必然なのである。
そしてネット上の出会いについて、男女共にこんな意見や経験談が多数ある。
「うまくいかない」「出会えない」「イヤな思いをした」「横暴な態度を取られた」「怖い思いをした」・・・挙げていけばキリがない。
これらの影響もあり、恋愛市場から離れる男女も増加している。
ここからは、対策を記載していこう。とはいえ、この記事は、マッチングアプリにおける出会いのコツなどを示すものではない。それをご了承の上で読み進めてほしい。
言うまでもないが、人間の特徴は千差万別だ。ネット上の出会いの場は、様々な人がいる。そして、プロフィールや写真だけでは、その相手の本質はほとんどわかるものではない。なので、ネット上の男女の出会いにおいては、ある程度イヤな思いをするのは覚悟が必要なのは避けられないことかもしれない。(ただし女性の場合は、何より身の安全を最優先するのは忘れないでほしい)
しかしである。人間が“言葉という形で”語るその中身は、絶対に本人の気質は反映されるものだ。その相手の言葉(具体的には、自己紹介文と、やり取りのメッセージ)から、相手の本当の質を感じ取ることはある程度は可能だ。(しかし逆に言うと、それ以外に手だてがないとも言える)
以下にいくつか簡単な目安を挙げておくが、これは万人共通といえるものではないことは承知しておいてほしい。
・人の話を聞く姿勢があるか
・自分自身を省みる姿勢があるか
・人の感情、心の痛みを理解しようとする姿勢があるか
・自分自身のことを正直に相手に開示する姿勢があるか
これらの質を感じ取ることができる人なら、その人は良い人格を持ち、良い恋愛や結婚ができる可能性は高いといえるだろう。
しかし、それでも限界はある。言葉だけで悪い相手を100%見極めるのは不可能だ。良い異性の定義も価値観も人それぞれ違うし、言葉の受け取り方も人それぞれ違う。例えば「優しい」という言葉の意味を、「つらい時も悲しい時もそばにいてなぐさめてくれる」という意味で使う人もいれば、「何でもワガママを聞いてくれて、高価な食事やブランド品を買ってくれる」という意味で使う人もいる。
最後に、『ネット上の異性との出会いにおいて、女性に男性が群がってしまう現象』を解決して、男女共、一定量の出会う機会を創出できるネット上の出会い方のアイデアを記載する。これは、記事作成の2024年時点で現存はしておらず、あくまで作者のオレ自身が閃いている内容であるだけだ。
そのアイデアとは、簡単に言うと“仲人が入る形のマッチングアプリ”である。
(それだと結婚相談所と同じではないかと思われるかもしれないが、本記事のテーマは『恋愛をはじめとした異性同士の出会い』なので、結婚ではない。ちなみに結婚を目的としたマッチングアプリなら、仲人仲介のものは存在する)
まず大前提として、無制限に相手を検索して何百人も閲覧可能で、いくらでもメッセージを送れるようなシステムは無くす。なぜなら、人間の脳はそこまで同時に情報を処理しきれるほど器用ではない。無制限に異性を見れば見るほど脳がパンクして疲弊するだけだからだ。「異性を大切にしよう」という気持ちも薄れてしまう原因になる。
そして、仲人というのは、AIと、実際の人間の仲人の両方を活用することが望ましい。例としては、まず自分のプロフィールと希望をAIに入力して、AIと情報のやり取りを行い、方向性を定める。その情報を元に、仲人と電話・対面などで面談して、合致する異性を1~3人紹介してもらうといった流れだ。
もちろん、簡単な話ではない。仲人の人件費、仲人の質の確保、AIの質、トラブル対処方法など、課題はいくらでもある。男女で求める異性のニーズが噛み合わない部分も、これだけでは解決は難しい。
ただ、これはオレの個人的な意見だが、これからの人との出会いは、異性や恋愛に限らず、ネット上よりも対面式のリアルな出会いの方が重視されるようになると考えている。よって、上記に挙げた仲人は、全部AIなどに任せるのではなく、絶対に人間の仲人を入れる方が良いと考える。
以上になる。
まとめに向けて、これは全ての人間に伝えておこう。
『自分の欲望だけを相手にぶつけるな。その行動は人間以下だ。人間として相手と向き合え』
(作・イキルちえ)
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