さて、みんなはどんなことが得意だろうか。今日の記事は、現代の育児や子育てを、従来の男女の役割やジェンダー論の視点を考慮して提示する内容となっている。気難しい話ではないので、どうぞ気軽に読んでくれ。
夫婦で子育てをする際、仕事、家事、子どもの世話などを分担して行いながら育てるわけだが、現代はこれがなかなか難しい。その難しさの原因として、夫婦共働きが主流になっている時代において、夫婦(男女別)の役割分担が複雑になっていることが挙げられる。昭和や平成の時代であれば、夫は仕事をしてお金を稼ぎ、妻は家事と育児をして家庭に居ることが普遍的であり、役割分担がしやすかった。しかし現代は人それぞれ生き方が多様化しており、夫一人の収入だけで家計を支えることが難しい経済状況である。
さらに、以下のような視点で育児・子育てを問われる場面は、現代でもよく起こっている。
「夫の役割とは?」「父親の役割とは?」
「妻の役割とは?」「母親の役割とは?」
現代の育児と子育てを考えると、この問いかけは、子どもを育てる親にとっては「方向感覚がわからない森の中に放り出される」のと同じような“戸惑い”を引き起こす恐れがある。
(ネット上では、「夫の役割はこうあるべき」「妻の役割はこれだ」のような情報が山ほどあるが、あまりそういったものは真に受けてはならない)
確かに、基本的な性別ごとの特徴というものは前提としてある。女性よりも腕力に優れ、競争意識の本能がある男性は労働に向いているものといえるし、内輪の人間関係を重視する傾向があり、乳児は声の高い大人により安心感を持つ特性があることから、女性の方が育児に向いているといえる。
しかし、現代は男女の役割を根本から問い直し、構築している最中にいる。言い換えると、『夫と妻は、それぞれ何をやるべきかの境界線が曖昧になっている』といえるもので、ある意味混乱をもたらしている。仕事、家事、育児の分担で多数の人が散々揉めていることから、これは一目瞭然である。
それでは何が大切になってくるか。至って簡単な話で、夫婦がお互い、どんな個性を持っていて何が得意なのかを、事前によく話し合って知っておくことが重要になってくる。子どもがいてもいなくても同じだ。
それでは以下に、簡単な例を挙げてみよう。

A男(夫)
性格は非常に静かで落ち着いている。
行動はのんびり屋でマイペース。
インドア派で、外に出るより家で静かに過ごすことが好き。
慎重に物事を考えるタイプ。
手先が器用で幅広く何でも作ることができる。

B子(妻)
性格はかなり明るく、友人も多い。
普段からキビキビ動いており、要領も良い。
アウトドア派で体を動かすことが好き。
とても前向きに考えるタイプで落ち込むことも少ない。
細かい作業は苦手で、何でもおおざっぱにやる傾向。
この夫婦は仮の例だが、実際にこういうタイプの夫婦はかなり多い。
二人の特徴をよく比べてみると、A男は外で働き、B子は家で家事と育児をするように単純に当てはめるのがふさわしいだろうか?共に一定のスキルがあれば、A男は自分に合う仕事をこなし、B子も家事と育児をこなすことはできるだろう。
しかしこの両者の特徴を見ると、静かで落ち着いているA男は家で家事と育児を行い、B子は外でエネルギッシュに働く方がお互いの得意分野にマッチしているのではないかとさえ思えるだろう。
しかし、家庭運営における役割分担は、「仕事」「家事」「育児」の三つだけで収まるほど単純ではない。そこで上記のA男とB子を例に、お互いの個性と得意分野を考慮して、役割分担をどう振り分けるかを当てはめてみよう。なお、このA男B子夫婦には5歳の子どもがいると仮定する。

A男(夫)
性格は非常に静かで落ち着いている。
行動はのんびり屋でマイペース。
インドア派で、外に出るより家で静かに過ごすことが好き。
慎重に物事を考えるタイプ。
手先が器用で幅広く何でも作ることができる。
【役割】
仕事(家計収入の4割)
食事作り(毎日)
掃除(風呂場とトイレ以外全般)
子どもの幼稚園送り出し、迎え(送迎バス)
子どもの世話、遊び相手
その他手続き等
B子(妻)
性格はかなり明るく、友人も多い。
普段からキビキビ動いており、要領も良い。
アウトドア派で体を動かすことが好き。
とても前向きに考えるタイプで落ち込むことも少ない。
細かい作業は苦手で、何でもおおざっぱにやる傾向。
【役割】
仕事(家計収入の6割)
食事の片づけ(毎日)
掃除(風呂場とトイレのみ)
洗濯
買い物
子どもの世話、遊び相手
労働時間はB子の方が長い分、家事と育児はややA男の方が多めの配分となっている。A男は細かい作業が得意で、料理や部屋の掃除は得意分野と合致するために担当している。B子はその分、料理や掃除と比較すればそれほど細かい作業は求められない洗濯を担当し、要領よくキビキビ動ける特性を考慮して買い物を担当する。
子どもがもっと幼いうちは、食事(離乳食)の世話、オムツ替え、着替えの世話、沐浴などをA男が行い、授乳、散歩、寝かしつけ、ベビー用品の管理等をB子が行うなどの分担も考えられるだろう。
以上である。子育ては大変なことも多いが、工夫次第、夫婦のコミュニケーション次第でいくらでも良質な形にすることが可能だ。
(作・イキルちえ)
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