さて、みんなは婚活時に、結婚後の生活についてどの程度正確にイメージできるだろうか。今日は、男性が結婚する前に注意しなければならないことをまとめた記事である。これは、あまり世間では表に出ない内容なのだが、結婚後にかなりトラブルの元になるケースが多く、離婚の原因にもつながる話だ。将来結婚したい男性もそうだが、女性にとっても、結婚した時に何に注意したらよいのかという点で参考になり得るものなので、是非最後まで読んでみてくれ。
まず最初に、非常に残念なデータを紹介せざるを得ない。世間では女性の社会進出が後押しされ、数多くの支援がなされているが、それが全く結果に反映されていないという残念な事実だ。
<参照元:女性の活躍に関する意識調査2020(ソニー生命保険)>
この表の、図9をご参照いただきたい。なんと、結婚適齢期の20代女性の41.7%、30代女性の26.6%が、「本当は専業主婦になりたい」という願望を持っているという衝撃の結果が出てしまっている。さらにもう一つデータを紹介する。
<参照元:「日本女性のフルタイム就業率は過去30年で低下した」(Newsweek日本版)>
これによれば、1981~1984年に日本人女性のフルタイム就業率は28.2%だったのだが、2017~2020年には19.4%と大きく下がっている。
日本の労働市場の特徴など、いくつかの要因を加味する必要はあるものの、ここ数十年で女性の社会進出の基盤が大きく整備されたことを考えれば、この現実を無視するわけにはいかない。
つまり、“多くの女性は社会で働いて貢献することを望んでいない”ことを証明してしまっている。そして専業主婦は、(育児の最多忙時期等を除いて)社会に出てフルタイムで働くよりも、圧倒的にプレッシャーも少なく楽であることは、ほとんどの人が知っていることだ。
ここからは、結婚する当事者の個人視点レベルで分析していこう。
結婚生活は夫婦二人で生活を築き支え合うものだが、収入(生活費確保)は最も根幹になる。夫婦のどちらかが社会で働く意欲が少ないということは、後に生活が経済破綻につながる大きな爆弾を抱えているようなものだ。
そこで、男性が女性と結婚する際、「女性が真っ当に自立した労働意欲を持ち、男性を利用して楽をしたいという気持ちを持っていないか」を見極める方法を具体的に紹介する。
①将来の労働市場を見据えた会話をする
人間が働く労働市場は、時代が進みながら常に変化している。社会に進出して働くということは、そういう部分に常に目を向けていることは必須といえる。これは、婚活時のお見合いの時などに、なるべく具体的なテーマを元に話をすることが大切で、一例としては以下のようなものだ。
「今度こういう仕事がAIでできるようになるみたいだね。何が便利になって、どんな雇用が増えて、どんな雇用が減るのかな」
「農業でこれから、こういう機械やロボットを活用できるようになるらしいね。どんな地方から導入されて、どんな地方が働きやすくて仕事が増えるかな」
こういった具合だ。これらの話題に対して相手女性から、「よくわからない」「考えたことない」など、ボヤけた返答しか返ってこなかったり、“眉間にしわを寄せる”“目を逸らす”などの行動が見られたりしたら要注意である。
こういう話題に対して、何も専門的なことを知っている必要はない。これだけスマホやネットが普及している現代は、自然にある程度社会の流れを感じ取ることは誰にでもできるものだ。要は、社会の労働市場の流れに興味を持ち、それに対して自分なりの意見や行動を伴っているかどうかを見極めることが重要なのだ。
②夫婦で行うことについて、1/2の考えを持っているかどうかを見る
人間の普段の生活は、ありとあらゆる準備が必要だ。仕事をして生活費を確保し、食事をして、洗濯をして、掃除をして、家の状態を注視しながら管理し、車や自転車や生活用品を常時使えるよう手入れする。子どもがいれば子どもの世話もある。
これらの日常は、要する時間や労力はそれぞれ全く異なる。同時に、突発的に起こるトラブルに対処する柔軟性も必要なスキルだ。夫婦は、これらのことをお互い“1/2ずつ行う”つまり半分ずつ分担する意識が基本である。こういう意識の擦り合わせを行うには、結婚前の交際時に、食事をする場所、デートの行先、移動手段など、なるべく形の異なる会い方を多く重ねると、より相手の様子は見えてくる。
お見合いやデートの際にコミュニケーションを取っていく中で、「僕は半分これをやるよ」「私は半分これをやるよ」という行動がお互い自然に取れていれば、もう幸せな結婚生活の入り口は充分見えている。
やや余談だが、これを見極めるにあたって「奢り奢られ問題」も関連している。つまり、婚活やお見合い時に「男性が奢って当然」という態度で振る舞ってくる女性は、もうその時点で1/2ずつ行うという考えを持っていないという確固たる証拠になってしまう。女性にそういう態度が見られたら、「この人と結婚してはマズイ」という赤信号のサインだ。
③「私は〇〇がイヤだ」「私は〇〇はしたくない」という主張が出過ぎていないか
誰にでも、得意なことと不得意なことはある。それを夫婦お互い理解することも大切だ。ただ、この項目についてはそういう次元の話ではない。何を差し置いても“自分の感情と主張だけ”で相手に負担を押し付けようとする人というのが、どこにでも一定数いる。そういう人の層の多くが、上記データで挙げた「専業主婦になりたい」「フルタイムで働きたくない」の中に多数含まれる。
見極めのポイントとしては、「私は」という主語で言葉を発することが多いかどうかという部分だ。
ただしこれを見極めるには、多少の技術がいる。言葉の言い回しというのは人それぞれ癖があるのが自然なので、「私は」という主語を多く使う人全てが、自分の感情と主張だけで相手に負担を押し付ける身勝手人間なわけではないからだ。普段の言葉遣いの特徴を感じ取りながら、相手の言葉と行動がどのようにリンクしているかをよく観察してみよう。
以上になる。この三つの項目を総合して婚活時に実践することができれば、かなりの確率でお相手女性が労働意欲を持つ人かどうかを見極めることができる。あとは、あなた自身もこれまでの人生で数多くの人を見てきて経験も積んでいるはずだ。その経験値も、人を見極める際に大きく役に立つ。
(作・イキルちえ)
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