生きる知恵

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【婚活にはお金がかかる】~この現状を壊さなければ少子化は解決しない

 さて、みんなは大人になったばかりの頃、どの程度お金を持っていただろうか。あるいは、これから大人になる子どもの読者のみんなは、普段どんなことにお金を使っているだろうか。

 今日の記事は、やや幅広い立場の人を対象にした記事内容となっている。婚活を支援する立場の人(結婚相談所や婚活パーティーなどの運営者、行政など)、結婚適齢期の子どもを持つ親、結婚願望のある結婚適齢期の人、少子化の現象や原因などに興味がある人などが含まれる。婚活、若者の恋愛、少子化、国家の将来設計などの話が含まれるので、是非最後まで読んでくれ。

 

 世の中は少子化が進んでおり、結婚や婚活が大変な状況になっている現代であるが、「とにかく婚活にはお金がかかる」と言われる。この現実が、若者や結婚適齢期の人が結婚を遠のかせる原因になっていることは、もはやほとんどの人が知っていることだろう。利用するサービスなどによって金額はかなり異なるが、交通費や飲食代なども含めれば1ヶ月で2~8万円ほどの料金がかかることが多い。

 参考までに以下は、婚活にかかる費用をざっとわかりやすく解説しているWEBサイトである。

 

<参照元:婚活にかかる費用を徹底分析!各種婚活サービスの費用相場とは(Sucma)>

 

 さらに以下二つのリンクのうち、一つ目は、50代の男性が婚活(再婚)にかかった費用を、エピソードと共に話している動画である。二つ目は、婚活にかかる費用についての感想を、シニア世代の人にインタビューして感想を求めたテレビ番組の動画である。現代の婚活の様相を知る上で非常に参考になるものだ。

 

<参照元:50代バツイチ男の婚活 相談所2年間の活動でかかった費用おいくら?(億男の資産『つかう』チャンネル)〔YouTube〕>

 

<参照元:シニアはため息…今どきの婚活にかかる費用は?【しらべてみたら】(FNNプライムオンライン)〔YouTube〕>

 

 さらに、婚活は年齢を重ねれば重ねるほど不利になり、苦戦することは、かなり若い世代の人もよく知っていることだろう。お相手に、異性としての魅力を感じてもらう“入口”があり、そこを通過できなければ何も始まらないのだ。

 こういった現状を踏まえ、『どうしたら結婚がしやすくなり、少子化も解決できる光が見えるのか』ということを考える際、『20代の若者が置かれている立場と心理状態』を、もっと深く理解しておかなければならない。その点を掘り下げていこう。

 

 社会に出て間もない若者世代が、どのような時間軸の位置に置かれているか。

 まだ仕事に慣れるのにせいいっぱいで、無我夢中の毎日。社会の仕組み、立ち振る舞いの仕方を、日々葛藤しながら知り、頭と体をフル回転させていく。周りには、同じ境遇にいる仲間、歳が近くても全く境遇が違う知り合い、社会を深く知り違う価値観を持つ年長者の大人がいる。

 そんな中、「こういう大人になれよ」と、四方八方から注文がひっきりなしに飛んでくる。時には難題とも思われるようなタスクを課されることもある。

 若いから、体力はあるかもしれない。意欲も、中年や高齢者よりはあるかもしれない。それでも、日々使えるエネルギーは、人間だから限りがある。

 自分自身の欲求コントロールも、大きな命題だ。遊びの欲求、食の欲求、異性を求める欲求・・・度合いは人それぞれではあるが、これらと向き合い折り合いをつけていくことも、今まさに行っていることである。

 まとめると、主に20代前半の結婚適齢期にあたる世代の人の社会的課題は、今後数十年の社会人として衣を付け始めた時であり、最も時間とお金とエネルギーを必要とされるものだ。そんな時期に、「婚活にこれだけお金がかかるが結婚しなさい!」という爆弾に自らぶつかっていく人がどれだけいるだろうか?

 よほど好奇心が高い人か、「まあ爆弾にぶつかっても何とかなるだろ」と考えられる位の前向き思考な人であればへっちゃらなのかもしれないが、そんな人は少数である。違う言い方をすると、『人間は、大きな課題に立ち向かうのは同時に一つがせいいっぱい』であり、『同時に二つ』こなすのはかなり無理があるというものだ。

 結婚するために、毎月2~8万円という出費を若者に課すのはまさに愚の骨頂であり、若者が結婚を避け、少子化が進むのはもう当然の話である。

 

 まとめに向けて、あと二つ関連する視点を記述する。

 一つ目は、結婚相談所などの、民間で結婚を支援する側が以下のようによく謳っている言葉に対する注意点である。

〔婚活は確かに多額の費用がかかります。しかしそれらは決して無駄ではありません。例え意中の人とマッチングしなかったとしても、それは自己投資であり、あなたの成長につながるものです〕

 この「自己投資」「成長」という言葉は、かなり頻繁に使われる言葉である。

 しかしこの言葉は、扱い方と受け取り方をかなり注意しなければならない。

 20代に至るまでは誰でも、学校で勉学に励み、教育を受け、大人になるための自己投資をすでにかなりの分量行っているのだ。そして婚活適齢期である20代の頃は、中年以降の世代より収入が少ない。収入が少ない時に「自己投資」をするほどの余裕があるのか、婚活が自己投資して確実にリターンが見込めるほどのものか、といった視点が必要になる。

 そして20代の若者は、20年前の幼児の頃から「成長しましょうね」という言葉(圧力)を受け続けている。学びを怠らず成長することは、人間いくつになっても大切なことではあるのだが、婚活の場合、別の大切な視点もある。

 「もっと成長しなさい」という価値観を長期間押し付けられると、人間は「自分はまだ成長が必要なほど未熟なのか?」という反発を起こす可能性がある。逆に、燃え尽き症候群のような症状をきたす恐れもある。結婚は、(例え社会経験はまだ浅くても)すでに成人・成長した大人同士が結ばれるものであるから、「もっと成長しなさい」という押し付けは、ありがた迷惑であるという面もある。

 婚活のためにお金をかけ、成果が出なかった時の言い訳も含めて「自己投資」「成長」という価値観は、本来は出してはならないものだといえる。

 

 最後にあと一つ。

 今日の記事内容を踏まえて、「どうしたら結婚できるのか」「どうしたら少子化は解決するのか」という点を述べておこう。

 18歳から20代前半の頃は、他の年齢・世代の時と比較すると、特に異性との出会いが多い時期である。若いこの時期に同世代の異性と出会い、結婚したい人は結婚しやすい環境が整っていることが、結婚推進と少子化対策には実利的な効果があるだろう。お金はないかもしれないが、若さならではの行動力と発想力がある。この世代の若者に「婚活にはお金がかかる」という爆弾を押し付けてはならない。

 

 若者はもうすでに、年上の世代から、一つ爆弾を背負わされて生きているのだから。

(作・イキルちえ)

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