生きる知恵

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親子で外出時に起こるトラブル対応方法、分析(泣く、騒ぐ)

 さて、みんなは街中を歩く親子連れを見て、その当事者達の苦労が想像できるだろうか。子育て中の人は、外出時にどんな苦労の経験があるだろうか。

 今子育てをしている人達は、本当に大変な思いをしている人がたくさんいる。そして、子育てをしていなくても、日々ストレスと戦いながら一生懸命生きている人もたくさんいる。

 現代日本は子育てしにくい社会と言われているが、外出時に子どもが泣いたり騒いだりしてトラブルになってしまうことはよくある話だ。ネット上でも度々こういう話題で議論が交わされるが、概ね以下の二通りの意見に分かれることが多い。

・赤ちゃんは泣くのが当たり前。社会が子育てに不寛容だ。

・しつけがなっていない。こういう場に子どもを連れてくるな。

 これは、意見としてはどちらも正解と捉えることができるものだ。ただし、正確な状況、トラブルが起こる場所、子どもの年齢や発達具合によって、客観的な対応方法は変わってくるものだ。今日はそのことを分析して役立つよう記事にしてまとめる。

 まず、子ども連れでよくトラブルになる場所として、公共交通機関(主にバス、電車)、飲食店スーパーの三点に絞って話を進めよう。トラブルの起こりうる場所の特徴を把握する所からだ。

・バス、電車

基本的にどんな乗客でも乗せる(例外あり)

閉鎖空間。

仕事や学校に行く人の利用が多くを占め、閉鎖空間によってストレスが増幅しやすい環境。運行側から見れば、乗客の安全確保が最優先される。

・飲食店

どんな人でも来店するが、店は客を選べる立場。

客がくつろいで落ち着ける空間を提供している。

落ち着いて食欲を満たしたい人が利用している。そこに居るだけでストレス発生はしないが、食欲を満たしている時に他者に介入されると一気にストレスは増幅する。

・スーパー

どんな人でも来店するが、店は客を選べる立場。

商品を探しやすいように視界が広がる空間を提供している。

買い物をする人が利用している。そこに居るだけでストレス発生はしないが、自分の行動パターンを他者に阻害されると(割り込み、通路を塞ぐ等)一気にストレスは増幅する。

 続いて、子どもを連れていて外出時に起こるトラブルの例だが、大きな分類で考えると、実はとてもシンプルでわかりやすく、この二点である。

①泣く 

②大声で騒ぐ、走り回る

 この①と②は、性質が全く違う。子どものトラブルで議論になる際、この二点を一緒にして考えてしまって、子育て当事者と外部者の対立が収まらないことがよくある。

 ①の子どもが泣いて収拾がつかない状況になるのは、概ね0~4歳位である。特に赤ちゃんの頃には、泣くときは泣くし、そのほとんどは赤ちゃん本人や親がコントロールしきれるものではないのだ。決してしつけや教育の問題ではない。これが②とは決定的に違う部分だ。

 ②の“大声で騒ぐ、走り回る”のは、普段からのしつけや教育で防げることが多い。(でも難しいこともよくある)

 つまり、①の子ども(赤ちゃん)が、電車や店内で泣いている場合は、もうそういうものなのだ。さらに、子どもが泣いているだけであれば、バスや電車の安全の支障をきたすことはないし、飲食店やスーパーで、他のお客の行動を邪魔することにはつながらない。音(声)だけは残るが、どこに行っても喧騒(大きな音や話し声が入り混じって騒がしい様子)はあるものだ。

 ②の大声で騒いだり走り回るのは、バスや電車の安全運行に支障をきたす恐れもあり、飲食店などでも、他のお客の安心できる空間に入り込んで邪魔をしてしまう可能性もある。ここが①とは決定的に違う。

 親としての対処方法は、常に子どもの様子を気にかけるようにしておくことだ。それはもう、大半の親が普段からやっていることだろう。おしゃべりやスマホに夢中で子どもを放置する等、つまり子どもの様子を気にかけていない姿勢だと、他者の怒りの発火点に火が付いてしまうわけだ。

 

 ところで、日々社会で生きていて、この事実に気付いている人は多いのではないだろうか。

 子どもの泣く、騒ぐなどのトラブルで文句(クレーム)を言う人は、高齢者の男性がかなりの割合を占めることを。そもそも、大人はみんな最初から大人なわけではなく、みんな赤ん坊から成長して大人になる。そして今の高齢者の世代は、昔は男尊女卑の時代であり、男性が女性や子どもに対して高圧的な態度を取っても許されていた背景がある。

 他人の価値観を変えることはできないが、子どもを連れて外出する機会のある人には、是非覚えておいてほしいことがある。子どもを連れて新しい空間(電車内、店内等)に入った時に、瞬間的にその場にどんな年齢層の人がいるかをパッと視野を広げて目視する習慣を身に付けておくと役に立つ。慣れてくると、どのポジション、座席にいればトラブルが起こりにくいかを判別できるようになってくる。

 まとめに向けて、養育者、親の視点に立って記述しよう。

 現代は子育てがしにくいのは歴然としている。さらに、日本は島国という特性もあり、多種多様な人々が混在して生きているという意識もまだまだ育っていない。(むしろ退化している面もある)

 日々子どもと向き合い、外では、周囲に迷惑をかけることなく過ごせているか気にかけていればそれで充分なのだ。そして、子どもが利用できない飲食店は、それはそういうものだと受け止めて、利用できる所に行けば良い。(飲食店等は、利用客を選ぶ権利がある)

 そして、赤ちゃんの時に泣くのは自然なことだ。卑屈になる必要は決してない。

(作・イキルちえ)

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