生きる知恵

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マッチングアプリの女性に要注意!(常識とコミュニケーション)

 さて、みんなは普段から人との出会いを大切にしながら生きているだろうか。今日の記事はマッチングアプリで出会った男女のエピソードなのだが、本題に入る前に、この記事の内容がどんな事実を示しているかを前置きしておこう。

 世の中は、良い人生を送れる人もいれば、良い方向に行かず思い通りにならない人もいる。

①人間関係、仕事、勉強など、何事も一生懸命向き合い努力する人

②人間関係、仕事、勉強など、何事も適当でいい加減にしかやらない人

 さて、この①と②の両者は、どちらが良い人生を送れる可能性が高いだろうか。もちろん言うまでもなく①の方だ。あの大作曲家のベートーヴェンも、「努力した者が成功するとは限らない。しかし、成功した者は必ず努力している」という名言を残している。

 現代のマッチングアプリ、あるいは恋愛や結婚、婚活の場面では、大人としての常識やコミュニケーション能力が欠けていたり、何事も適当でいい加減な人が“正当”になってしまうような構造がそこら中にある。各種マッチングアプリなどの問題、恋愛や性を取り巻くあらゆる倫理観の問題、婚活市場の混乱等、これらの事象は、『社会の進化と共に、人間の倫理観は崩壊に向かっている』ことを示している。決して大げさではない。

 このエピソードは、そんな視点で読むと新たな発見につながることと思う。それではスタートだ。

 

 30代の男性A男は、とあるマッチングアプリで20代の女性B子と会うことになった。何度かメッセージのやり取りを行い、写真交換も行い、一度電話で話もしていた。初回は、昼間にカフェでお茶をした後、気が合えば周辺の他の場所も一緒に散策する予定である。そして待ち合わせ場所で無事対面した後、二人はカフェに移動した。

 このカフェは、入口前のレジで注文してから席に移動するタイプである。A男はB子に「お先にどうぞ」と順番を譲ったのだが、この時にB子は少し驚いた表情をした。

(※この時のB子の驚いた反応が、後のB子の行動を表すカギになっている)

 それぞれ飲み物を注文してから二人は席に着いたが、B子の様子がおかしい。A男とほとんど目も合わせず、ずっとスマホをいじっている。A男が何を話しかけても、気の抜けた返事しか返ってこない。こんな調子が20分、30分経っても続き、全くラチがあかない。

 A男は、「会ったばかりで、B子さんはまだ緊張しているのではないか」と思い、カフェを出てすぐ近くの大きな公園を散策することを提案。B子は了承し、二人はカフェを出た。

 この公園は、敷地も広く、非常に有名な公園で、たくさん散策するポイントがある。明るい陽射しが差し込み、散策するには心地よい陽気である。A男とB子は、最初は普通に世間話をしながら歩いていた。しかしこの後B子は、人間としての常識が欠落した突拍子もない行動に出る。

 歩く速度を不自然に速めて歩き始め、A男を置き去りにして単独行動を始めたのである。貴重な掲示物が並んでいる小屋、明るく咲き誇る色とりどりの花、美しい池の水面上にかかっている橋・・・B子は好き勝手に動き回って、もうA男が見失う距離まで遠のいていた。

 A男は、B子は自分に興味がないのが明らかだと感じた。一応メールと電話をしてみたが連絡はつかず、これでA男とB子の出会いは終わった。

 

 さて、このエピソードを読んで、読者のみんなはどう思っただろうか。読み取る視点については冒頭で述べた通りだが、もう一点、見落としてはならない重要な視点を記載しておこう。

 それは、人生において「逃げずに向き合わなければならないこと」「何をおいても逃げるべきこと」の二つがあり、その見極めが非常に重要だということだ。

 人間の気質は人それぞれ違うものだが、無理をして何事も我慢してしまう気質の人というのが一定数いる。その多くは真面目なタイプの人で、勉強や仕事で燃え尽きてしまったり、悪い環境で働き続けて心身を病んでしまったり、家庭の中で仕事や子育てを頑張りすぎてしまったりする人などが多い。そういう人には、何事も気楽に構えて、時には目の前のことから無理せず逃げることを助言することが有効なことが多い。

 しかし、この「無理せず逃げていいよ」というアドバイスは、言う相手をよく注意しなければならない側面がある。楽観的すぎる傾向があり、自分勝手で、周囲の迷惑など顧みないような気質の人には、「無理せず逃げていいよ」などのアドバイスは、全くの逆効果に働くことがある。逆効果とは、もう自分の気分で全て、気が向かないことから逃げ続けて、最終的には全く人徳が積み上がることなく能力が皆無な人間に育ってしまう。

 では、「何をおいても逃げるべきこと」とは一体何だろうか?

 災害、犯罪に遭いそうな時、DVを行う配偶者と暮らすこと、極度の長時間労働などで体調を崩す可能性のあるブラック企業で働くこと、などが挙げられる。

 では、「逃げずに向き合わなければならないこと」とは一体何だろうか?

 数多くあって挙げきれないが、どんな人間関係も築く際には、逃げずに向き合うことが必要なのは多くの人が理解しているだろう。自分なりに充分向き合い、それでも「この人とは理解し合えない」と感じたら、一定の距離を保ちつつ付き合うということも大切だ。

 

 A男とB子の話に戻そう。なぜA男とB子は、良い関係を築けなかったのだろうか。よく冷静に読み込めば、問題点はすぐにわかる。

 A男は、おそらくB子の異変にすぐに気づいて、一生懸命何とかしようと行動している。カフェを出て、公園を散策することを提案している。

 B子の場合は、良い関係を築くために一生懸命何か行動していただろうか?エピソードを読む限り、何もしていないに等しい。これでは良い人間関係など築けるはずもない。

 一つ読み取れることとしては、おそらくB子は、A男が自分のお茶代も払ってくれるものだと思っていた可能性が高い。なぜなら、席に着いてすぐに、B子はスマホばかりいじってコミュニケーションを放棄しているからだ。その後の公園での身勝手な行動は当然問題外だ。

 たった一つ、自分の思い通りにならなかっただけでこんな行動に出るのは、幼児がお菓子を買ってくれなかっただけで店内で泣いて騒ぐのと同レベルだ。幼児並みに幼く、クズと言っていい。

 

 そろそろまとめに入ろう。

 良い人間関係の構築は、お互いの努力と歩み寄りが必要である。これは基本だ。そして、現状のマッチングアプリでは、まともな人の常識的な価値観と行動が通用せず、逆に人間的に問題のある人が身勝手に振る舞って野放し状態になっている面もある。

 A男とB子の場合は、会う前にどんなメッセージをやり取りしていたのかは不明だが、電話で会話していたこともあり、それなりに事前のコミュニケーションは取っていたと思われる。それでもこんな結末を迎えるのだから、マッチングアプリのように対面していない状態で相手の人間性を見抜くのが、いかに難しいかといえる。

 マッチングアプリで人と出会うのは、良いこともあるが、多くのリスクもある。それでも、B子のように自己中心的で幼い人間にならないよう、常に自分を磨いていれば、必ずそういう部分に着目してくれる人はいる。

(作・イキルちえ)

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