生きる知恵

婚活、恋愛、マッチングアプリ、子育て、教育、健康、心理学、人間関係、男女の話、性の話など多彩な内容を、ブログ・コラムとしてイキルちえがお届け。

婚活時、相手と向き合わずに逃げる最低の行為

 さて、みんなは婚活時にきちんと相手と向き合っているだろうか。そして、婚活のデート時に、途中で嫌になって相手を置き去りにして捲こうとしたことがあるだろうか。

 今日は、婚活時に相手と向き合おうとせず、相手がデートの段取りをして懸命に努力しているにも関わらず文句だけ言って諦める人のエピソードである。なぜこのエピソードを取り上げようと思ったかの理由を挙げると、

・婚活が失敗するわかりやすい典型例

・結婚生活は相手と向き合いコミュニケーションを取って生活を築くものだが、そこからかけ離れているわかりやすい事例

・現代の婚活現場で非常に多い事例

・婚活が成功する秘訣が見出しやすい事例

以上である。このエピソードを反面教師として、読者のみんなにも役立ててほしい。

 

 A子(30代)は、マッチングアプリで出会ったB男(30代)と、初回デートで焼き鳥屋に行った。最初は普通に会話していたが、A子は何となく相性の悪さを感じていた。どんな人が好みかをB男に聞いたら「明るくない人」という答えが返ってきたからだ。こっちは一生懸命話して頑張っているのに、もうB男さんとは合わないかなと思い始めた。しかし帰り間際、B男は「次いつ会えますか?」とA子に言った。そして、美術館デートの提案をした。その美術館の展覧は、偶然にもA子がとても行きたかったものだった。二回目は断るつもりだったが、A子は会う約束をしてしまった。B男は喜んで、美術館のチケットの確保をした。(チケット代はB男が二人分出したのか、各自負担にしたのかは不明)

 そして会う二回目の美術館に行く当日。A子は待ち合わせ時間に遅刻してしまったが、B男は怒ることはなかった。美術館に行くまでの電車移動の間、B男はあまり積極的に話さないので、A子からたわいもない世間話を振ったが、あまり盛り上がらず、A子は不満を募らせていった。そして美術館に到着して鑑賞を始めた。B男はちゃんとA子のペースに合わせてくれていた。しかしA子は、(付いて来られるのが気持ち悪い)と思い始めていた。そして、“捲いて逃げる”というとんでもない行動に出る。二人の間に少し距離ができ始めたが、すぐにB男はA子に追いついてきた。その後は自然に鑑賞を続け、二人で美術館を出た。ここでB男は、カフェに行くことをA子に提案する。A子は承諾し、再び電車でカフェに移動した。電車移動中、最初は二人共立っていたが、前の席が一つ空いた。B男は「座っていいよ」とA子に譲ろうとしたが、A子は「大丈夫だよ。私鍛えててストイックだから」と言った。するとB男は、「自分で言うんだ」と笑いながら返した。この返答がA子は気に入らず、心を閉ざして、B男と向き合う気をなくした。

 駅に到着後、A子は具合が悪いわけでもないのに「具合が悪いから帰る」と嘘をついて帰った。このデートがとにかくつまらなく、耐えられなかった。しかし、つまらないのは自分の責任もあると感じていた。

 この日の夜、B男からA子にLINEが来た。B子の具合を気遣うと共に「A子さんが好き。付き合ってほしい」という内容のものだった。A子は「何このヤバイ内容w避けられてるのがわからないの?彼にも問題あるよね。B男さんとはもう会う気ないし、他の人に切り替えよう」とA子は思い、返信はしなかった。

 

 このエピソードを読んで、あなたはどう思っただろうか。このエピソードには多くのコメントが付いているが、A子を励ます内容と、B男に同情しつつA子の非常識さを責める内容と、ほぼ五分五分である。

 もしこのエピソードを読んで、お互い良い関係を築こうと常にB男が誠心誠意努力していること、A子があまりに些細な不満で向き合うことを諦めていること、この構図にすぐ気づくならあなたは真っ当な感性の持ち主だ。A子の最も中核的な問題なのは、常に「自分が楽しいかどうか」と自分の気持ちを基準に判断していることである。それに対してB男は、相手に楽しんでもらい理解しようとする行動が随所にある。自己中心的な判断基準しかないのは、婚活では致命的だ。

 以下に、このA子が、このエピソードの流れの中でどう行動していたらB男と良い関係を築いて結婚に近づくことができたのかをまとめていく。

①焼き鳥屋デート、B男の好みが「明るくない人」という答えが返ってきた時

<「明るくない」がどんな意味合いかを広く考え、B男の考えをさらに聞いてみる>

②一生懸命話して頑張っているのにという自己の気持ちについて

<B男も一生懸命頑張っていることに気付き、お互い歩み寄ろうとしている気持ち、構図に気付く>

③美術館に行く前日

<デートでどんなことを話そうか、美術館の後どんな所に行こうかなど、プランを練っておく>

④待ち合わせ時間に遅刻

<遅刻は厳禁>

⑤捲いて逃げるという行動

<大人として極めて非常識な行動。問題外>

⑥具合が悪いと嘘をついて帰った

<大人として極めて非常識な行動。問題外>

⑦帰宅後の行動

<B男に自分から電話する。今日のデートの感想、自分の正直な気持ちを話し合い、次のデートの約束をする。その際、次どんな過ごし方をするか、次にB男に楽しんでもらうために自分が何を努力するかをB男に言葉で真摯に伝える>

 

 以上である。なお上記に挙げた行動は、大半の男性が考え行っているものだ。A子の思考、行動はとにかく問題だらけだが、「自分にも問題があるかも」と自己を顧みている点だけは救いだ。

 婚活は簡単なものではないが、相手と向き合わずに逃げる行為だけは、全く成果にならず、相手を傷つけ、自己の人間性を貶める行為である。そして、それは本来、理解するのが難しいことではない。

(作・イキルちえ)

こちらも合わせてどうぞ→<このブログの紹介>