生きる知恵

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婚活や結婚に関する女性向けのネット記事を鵜呑みにしてはいけない

 さて、みんなはネットのニュース記事をよく読むだろうか。今の世の中は正しい情報を集めるのが難しいものである。その中でも、婚活や結婚の女性向けに書かれた情報は近年特に注意が必要だ。今回は2023年10月にyahooニュースでも取り上げられた以下の記事を取り上げる。

<参照元:https://kokuhaku.love/articles/24642(今の日本は独身が増えすぎている? 一生ひとり身のメリットとデメリット)>

 内容はどこにでもあるような女性向けの婚活、結婚に関するものだが、現実に即していない点がある。女性の婚活の大変さから目を背け、勘違いを引き起こす原因が記述されている。こういった傾向の記事は現在どこにでも溢れているので、正しい視点を身に付けることが大切だ。

 この記事の文中では、独身のメリット、デメリットを四つずつ挙げている。まずメリットとして、以下の四点が挙げられている。

・自分のためにお金を使える

・自由に生き方を決められる

・自由に恋愛ができる

・家族を養ったり心配したりする必要がない

 「家族を養ったり心配したりする必要がない」というのは、長期的な視点で見れば誤りなのだが、その他は概ね正しいといえるだろう。問題はこの次であり、独身のデメリットとして、以下の四点が挙げられている。

①老後に支えてくれる家族がいない

②いざという時に一人で解決しなければいけない

③親に孫の顔を見せてあげられない

④自分でお金を稼がないといけない

 この四つを見て、よく考えて読み込まずに鵜呑みにして、勘違いを起こす婚活女性が大量に発生してしまうことは、賢い男性読者ならすぐに気づくだろう。この四つを現実に基づいて分析していこう。

 

①老後に支えてくれる家族がいない

 これは完全に間違えているわけではないのだが、“結婚すれば確実に老後を支えてもらえる”と考えるのは間違いであり、勘違いしないよう気をつけたい。

 結婚すれば夫ができるし、子どもができればさらに家族は増える。ただし、老後を支えてくれるかどうかは、あくまでも結婚後の家族との関係次第だ。子どもが確実に自分の面倒を見てくれるような保証はない。子どもと良い関係を築けなかったら面倒を見てくれることはないだろうし、そもそも自分が年老いた時に子どもが同じ家か近くに住んでいるとは限らない。

 夫の場合は、まず男女で平均寿命は違うのは皆ご存じだろう。2023年現在、男性よりも女性の方が約6年平均寿命は長い。加えて労働時の死亡確率も男性の方が高い。(多くは夫が働いて家計を担うケースが多い)つまり、高確率で夫の方が先に亡くなるので、その後は自分で自分の面倒を見なければならない。

 何よりも、よく考えてほしい。

 老夫婦が、1秒もズレることなく、全く同じタイミングで死ぬことなど考えられるか?魔法でも使わない限り、そんなことはまず起こらない。どんな生き方をしていても、老後の面倒を自分で見る視点は持っておかなければならないのだ。

 

②いざという時に一人で解決しなければいけない

 結婚して夫婦で暮らしていれば、物事の困難に二人で力を合わせて解決できるのは確かだ。しかしである。子どもの頃から生きていれば、“いざという時に一人で解決しなければいけない”場面など、しょっちゅうあるのが当たり前だ。それが生きるということだ。結婚している、していないは関係ない。こういう記事を読んで、「結婚すれば、物事を一人で解決しようとしなくて済むんだ!依存して頼れるんだ!」などと錯覚、勘違いしたら、それは不幸への転落の第一歩だ。また、夫に対しても失礼にあたる。

 

③親に孫の顔を見せてあげられない

 これはそのままその通りだ。ただし、結婚したら100%確実に子どもができると思い込むのはやめた方が良い。何事もそうだが、100%大丈夫だとアテにし過ぎたら、そうならなかった場合の対処に困ることになる。

 

④自分でお金を稼がないといけない

 これが最も問題である。これを女性が読んで表面的な部分だけ鵜呑みにすると、「結婚をしたら、自分でお金を稼がなくても良い」と大変な勘違いを引き起こす。

 まず、成人した日本人の大人は、労働(勤労)の義務がある。国民の三大義務の「教育」「勤労」「納税」は、大人なら誰でも知っていることだろう。結婚しているかどうかにかかわらず、お金は自分で稼がなければならないのだ。これは絶対に動かぬ事実だ。男女平等に舵を切っている現代にもかかわらず、専業主婦希望の女性が相当数いること、男性に経済的に依存しようとする婚活女性が大量にいることと大きな関係がある。

 

 以上である。

 なお、今回の分析は、一定以上の情報リテラシーがあれば、正しく読み込むのはそう難しくはない。むしろ30代以降の年齢になって、今回取り上げた記事に違和感を感じることなく真に受けていたら、かなり危機感を持った方が良い。

(作・イキルちえ)

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