生きる知恵

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夫だけおこづかい制は異常な夫婦のあり方

 さて、みんなは夫のお小遣い制というものをどう考えているだろうか。これは是非、既婚夫婦に限らず、未婚の人、これから結婚したいと考えている人にも議論してほしい内容だ。

 日本の常識は世界の非常識と言われることがよくあるが、この夫のお小遣い制というのはそのうちの一つだ。日本の家計管理の形は、世界的に見てもかなり異質である。他国の家計のほとんどは、共同管理型である。夫が妻に給与を渡し、そこから小遣いとして夫に渡している方法が多数派になっているのは、日本とフィリピンだけである。

 まず、小遣いの意味であるが、「比較的小額の手元の金銭で、主に子どもが保護者などから自由に使って良いものとして与えられるもの」である。

 これでもう賢明な読者のみんなならわかると思うが、夫は子どもではない。大人である。お小遣いという形でお金を渡すというのは、そもそも間違っているわけである。

 さらに異常なのは、お小遣いの中から、仕事時の昼食代など、必須経費も捻出している夫が一定数いることである。食費などの生活に必要なお金は、家賃、光熱費などの費目と同様の必要経費である。遊興費のように、自分の意志で自由に使えるお小遣いに含めるのは本来間違っていることである。

 そして重要な点として、このお小遣い制に不満を持っている夫、あるいは結婚前に疑問を持っている若い男性が、一定数いるということである。それは当然だろう。もし夫婦で夫のみ小遣い制だとしたら、夫婦平等ではなく、夫のみ著しく不利な方法だからだ。

 お小遣い制をなくし、夫婦平等で家計管理を行う方法としては、以下のようになる。

 必要経費は、夫婦二人で管理する。当然、仕事時の昼食代などは必要経費だ。そして、収入から必要経費を差し引いた分を、自由に使えるお金として夫婦で同額に分配する。お小遣いという名称はなくし、「自由に使えるお金」などの名称が大人であればふさわしいだろう。

 これは、夫婦平等という視点に立った場合の一例である。

 子どもができた場合は、どうしても親が自由に使えるお金は少なくなるので、より細やかな計算、運用が必要になる。また、家計収入のうち、パートナーのどちらかが多くを稼いでいるなら、多く稼いでいる方の自由に使えるお金を多くするのが筋だろう。

 そして、婚活をしている男性に気をつけてほしい点も付け加えておく。

 「家計は私が管理するから、あなたはお小遣い制にしてほしい」という女性がいたら、充分に警戒する必要がある。夫のみがお小遣い制は、著しく夫(男性)が不利な立場であり、男女不平等で、世界的に見れば異常な家計管理方法である。そして、夫を都合良く使い、見下し、家のお金を散財して適切な家計管理ができない等、様々なリスクをはらんでいる。

 婚活時に出会った女性がそのように言い出したら、家計管理について充分に話し合わなければならない。もしくは、結婚相手候補から外すことも必要だろう。

(作・イキルちえ)

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