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良質の中古住宅(マイホーム)を買う時、探す時のコツ

 さて、みんなは将来的に一軒家のマイホームを購入したいだろうか。

(この記事は3部作シリーズの第3回目になる。あと2作については記事下部のリンクを参照してくれ)

 生涯賃貸の人は別として、住宅購入は人生の中で最も大きな買い物だ。今回は、中古の家を買う際に気をつけるポイントを、あまりネットや本には出ていない情報を中心にお伝えする記事だ。これは、オレが今の家を買った際に実践したこと、実際に不動産関係の仕事をしている人の話などを中心にまとめている。

 なお、基本的に“中古の一軒家を購入”という内容としている。もちろん、家に限らずだが、中古よりは新品の方が良いに決まっている。だが、新築の家は中古より高い。お金に不自由なく新築を買える人は限られているだろう。だが、家は上手に選べば中古でも全く問題なく快適に住める。ましてや今は、空き家問題に象徴されるように、良質な中古住宅は全国にたくさんある。この記事を参考に、読者の皆さんが良い家に出会えたら嬉しい限りである。

 

①業者探し

 最初はまず、住宅を購入する業者、不動産屋を探す所から始める人が多いだろう。まず前提として、一つの物件に対して、多くの場合は複数の不動産屋が情報を持っている。まず家を売りたい家主が一つの業者に相談し、その相談を受けた業者が不動産屋のネットワークを使って他の業者に売り家の情報を拡散する。こういう構図のため、売り家の情報は、家主が一番最初に相談して売り込んだ業者が、その家の情報を一番持っているのだ。

 業者(不動産屋)を探す場合、大手から地元の小さな所まで、数多く足を運ぶことが大事だ。そして、なるべく多くの売り家を直接見学することだ。

 そして見学の際は、担当者の話し方をよく見る。真面目な雰囲気があって、専門的なことも丁寧に説明してくれる人は信用できる担当者である。逆に、家の表面的な良い部分ばかり調子良く話して欠点は正直に話さず、ローンの組み方など「全然大丈夫、何とかなりますよー」など、簡単に言ってしまう担当者は要注意だ。特に一戸建ての場合は様々な法律が絡んでおり、そういう専門的なことを丁寧に説明してくれるかどうかは大切な目安である。

 基本として、とにかく疑問に思ったことは何でも聞くことだ。それに対して、数字などできちんと丁寧に説明してくれる担当者(業者)は良い所だ。もちろん、担当者は住宅販売のプロでこちらは素人だが、そんなことは気にせず遠慮することはない。

 そして、物件表を見ながら業者選定をしている際に、覚えておくことがある。

 例えば東京都で買う場合、物件表の右下中央寄り辺りに業者の免許番号の記載があり、「東京都知事」「国土交通大臣」のどちらかが書いてある。これは、国土交通大臣の記載の方が良いという見方が一つできる。なぜかと言うと、国土交通大臣の記載の方が、日本全国に店舗がある大手の業者だからだ。ただし、これは一つの目安であり、東京都知事の記載の免許番号の業者でも良い所はある。

 この免許番号に(1)のようにカッコ数字の表記があり、この数字が小さいものほど古参の業者で、大きい数字ほど新しい業者だ。古い業者ほどその地域で長く営業しているので、長年やっている信頼性があり周辺地理にも詳しいという目安になる。以下の不動産屋のWEBページに見本画像が掲載されている。

<参照元:https://www.jutakukouei.co.jp/introduction/agency(CENTURY21様WEBサイト)>

 

②家見学で押さえるポイント

 まず下準備として、自分の状況把握と生活設計をまとめておく。これは必須だ。家族は何人で今後数十年どんな生活をしたいのか、予算と生活費、仕事の状況などを整理しておく。そして、住みたいエリアの交通、買い物環境などをある程度調べておく。高齢になった時のことも考えると、病院の充実度、周囲が安全な道で坂道が多くないかなどもわかるとベストだ。

 物件選びの段階では、斜面に建っている家、川沿いの場所は避けるのが賢明だ。さらに、その家が建っている場所が、以前はどのような土地(地盤)だったかは必ずチェックする。きれいな平地であっても、昔は沼地だった場合もあり、そういう土地は地盤があまり丈夫ではない。元の土地(地目)は不動産屋が把握していない場合は、法務局に聞くと教えてくれる。

 次に実際に見学に行く。必ず見るポイントは以下の二点だ。

土台がしっかりしているか」

水回り(台所の下の排水管、浴室、トイレ)が痛んでいないか」

 土台は、床下から壁を剥がして直接目視する。(これを見るのを拒否する業者は問題外)カビ、湿気、ゴミが落ちていないか、虫がいないかをチェックする。ゴミがなくきれいになっていれば、良い大工が建てた家だというのがわかる。シロアリの消毒をしているかどうかも担当者に聞いて確認する。水回りは水漏れなどがあれば、何が原因でいつ直すのかなどを担当者が説明してくれるかどうかを見る。これを説明できない業者は避けた方が良い。

 ①で述べたように、売主が最初に相談した業者であれば、そういう点まで把握している可能性は高い。また、リフォーム済の家、再生住宅は、特に外見がきれいな場合、その家の元々の欠点が隠れてしまっていることも多い。見た目の綺麗さだけに惑わされず、土台、水回り、地盤などを必ずチェックすることだ。“見た目の綺麗さだけで家を選んではいけない”というのは住宅購入では鉄板の考えである。

 

③物件表、図面の見方

 一戸建ての場合は特に、建物に関わる法律が多数ある。この辺りはネットで調べられるので、ここでは主なものだけ挙げる。

[1]建蔽率(けんぺいりつ)

敷地面積に対する、建物の面積の割合のこと。

[2]容積率(ようせきりつ)

敷地面積に対する、家の延べ床面積のこと。2階建ての家で、1階が50㎡、2階が25㎡なら、延べ床面積は75㎡となる。

[3]接道義務(せつどうぎむ)

建物を建てる際、その敷地が2m以上、幅4m以上の道路に接していなければならないという法律。

 見学した家が建てられた際に、これらの法律が守られて建てられているかを必ず担当者に確認する。現代は法律が厳しいので、新しい家はほとんどこの法律に則って建てられているが、昔に建てたものは法律無視でいい加減に建てたものもある。これらの基準を満たしていない家は、後で建て替えや売却をしたい時にできないという場合があるので避けた方が賢明だ。

[4]用途地域

都市計画法に基づき、どの土地の何の建物を建てられるかを定めている法律。計13種類に分類されている。住宅は「第一種低層住居専用地域」など、計8種類。

[5]地目

登記所の登記官が決定した土地の主な用途。23種類あり、そのうち住宅が建築できるのは、「宅地」「山林」「原野」「農地」「雑種地」の5種類。基本的に「宅地」の地目になっている家を選ぶのが賢明だ。

 

④おまけ

 最後に、みんなは普段から地図を見慣れているだろうか。できれば、カーナビやgooglemapよりも、紙の地図をお勧めする。住宅街というのは一見静かな場所であっても、車の抜け道に使われているような場所に隣接している家だと、思いのほかうるさかったり危ない場所もあったりするのだ。車の運転に慣れている人ならわかると思うので、買いたい家の場所を、ある程度広範囲に地図で確認することをお勧めする。

 

 以上である。良い住まいは、生活の安定、自身の健康やメンタルの安定に直結する。読者の皆さんが良い家に巡り会えればオレも嬉しく思う。

(作・イキルちえ)

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