さて、みんなは普段SNSをやって、どの程度冷静に物事を判断できているだろうか。今日の記事は俗っぽい内容なので、あまり真に受けず気軽に読んでくれ。
世の中には、質の高いものもあれば、くだらないものもある。それが普通だ。そして、くだらないものを見る時、それが出回る事情や背景を冷静に判断することができれば、間違った思考や判断をすることがなく、良い人生につながる道を見つけ出せるものだ。
今日の記事は、X(旧ツイッター)で出回っている画像を五枚(正確にはテーマ5つで、画像は計9枚)ピックアップして分析し、冷静に物事を捉えて判断する内容となっている。画像は五枚とも、男女の問題に起因する内容だ。
どれもよくXで出回っているものなので、見たことがある方も多いと思う。そして、こういった世俗的なものは種類も非常に多く、とても全て紹介しきれるものではないので、テーマが異なるものをバランス良くピックアップした次第だ。それでは紹介していこう。
①高年収男性に対する理想、妄想を加速させる例
<参照元:https://x.com/don_dorei/status/1784528436570227195>
これは、専業主婦を希望する婚活女性が、“現実が見えていない”ということを揶揄するように用いられた画像の例である。画像には、高年収男性に対する女性側の都合の良い妄想が、まるで少女漫画のごとく散りばめられている。
これに近い例は、婚活などの大人の女性向けの雑誌やWEBサイトなどでもよく紹介されており、一言でいえば「女性のお姫様願望の妄想を満たすため」に作られているものだ。画像内で紹介されている高年収男性の生活ぶりは、現実とは異なる点も多い。
別の視点でいうと、人の“現実逃避”の心理は、メディアや企業の恰好のエサなのだ。こういうものを見て一時的に満足する位ならよいが、現実逃避にどっぷりはまったら、利用されてバカになっていくだけである。実際に高年収男性と結婚したとしても、上記のような贅沢三昧の生活が何の苦労もなくできるわけがないのは、まともに世間を見ていればわかる。
②チー牛という揶揄表現の例
これはネット上で非常に多用されている例だ。「チー牛」とは、暗く目立たない性格を指すネットスラングで、ほとんどの場合は男性を嘲笑する使われ方をされ、女性に対して使うことはほとんどない。元をたどると、施設を利用している男性障害者の顔立ちのイメージとして「飲食店でチーズ牛丼を注文する若い男性のイラスト」がネット上に投稿されたのが発端であるという。
実際にこのような容姿の男性はどこにでもいるもので、なおかつ、容姿が良いとはいえない方に入るのも事実だ。ただ問題なのは、この画像及び価値観を用いて、男性に対してありとあらゆる差別表現が行われており、中には重大な人権侵害といえるようなものも多発している。
これをどう捉えればよいか。「正当な理由なく人を差別したり貶めたり攻撃したりしない」これだけである。また、この記事では取り上げていないが、ネット上では、同じように女性の容姿を差別的に揶揄するような画像も時折見かけるが、「正当な理由なく人を差別したり貶めたり攻撃したりしない」という捉え方は女性に対しても同じである。
③女性にも性欲があり、アイドルやジャニーズが好きであるという例
<参照元:https://x.com/pd095e/status/1856591311056580721>
これもよく出回っている画像である。そして、こういった例を元に、男女の恋愛や性に関する話題でどこでも言い争いが起こっている。画像は、アイドル好き(ジャニーズ好き)の女性が、性的にかなり過激な内容を、意中のアイドルに対して文字で伝えようとしているものだ。
こういった現状に対し、「男性と女性、どちらが現実的か」「男性と女性、どちらがキモイか」「男性と女性、どちらが若い子が好きか」「男性と女性、どちらが性犯罪を犯しやすいのか」などを議論し言い争うのは、全く不毛だ。やるだけ時間の無駄である。
なぜなら、男性も女性も性欲があるのが当たり前で、若い異性を好きなのはどちらも同じだからだ。そして、どんなに性的で過激な妄想を抱き、好きなアイドルに惚れ込んでいようと、それは本人の自由だ。ただし・・・人に迷惑をかけず、危害を加えないよう楽しむのが大前提なのは言うまでもない。
④「専業主婦は働くより大変」という間違った認識の例
<参照元:https://x.com/negiyue2003/status/1824219474091970882>
<参照元:https://x.com/nanodaia4/status/1825899708612751787>
これも、X(旧ツイッター)をよく見ている人なら、目にしたこともある人は多いだろう。これは、画像のバカバカしさという点ではトップレベルである。
一番目の画像だが、専業主婦の内容は、大変そうに見せかけるためにわざわざ労働項目を極端に細分化しているのはすぐにわかるし、サラリーマンの内容は、労働の中枢部分が何も描かれていないのは小学生でもわかる。
そして二番目の画像は、もう何度も話題になっている“専業主婦の労働換算” についてのものだが、1314万円の価値という表現が正しくないことは、まともに社会を知っている人なら簡単にわかる話である。
なぜこのようなものがSNSで出回るのかというと、「専業主婦は大変なんだ」と主張したい人が、その主張を正当化させようとする材料として、上記のような画像を使用するというのが基本構図になる。ただし実際にこの画像は、「専業主婦はこんな大変で、こんな年収に値するわけがない」と、嘲り笑われる使われ方をする方が多い。
では、どう捉えれば良いのかだが、難しく考える必要はない。家事は自分のペースでやれて責任も軽いが、仕事は周りに合わせて行って責任もあるので、仕事の方が大変なのは基本の考え方である。もし夫婦で、家事と仕事の分担について不満があるなら、お互いに話し合い、半分ずつ負担すればよいだけの話であって、ネット上の画像のようなものを真に受ける必要はない。
ただし、「家事は大変なんだ!」と無暗に主張する人は、家事能力や仕事の能力は低い傾向があるので、それは留意点として気に留めておきたい。
⑤本当の男女平等を目指すために、良いきっかけになった例
この画像は、アニメ「クレヨンしんちゃん」に登場する野原ひろしである。このキャラクターを用いて、世の中の女尊男卑や男性差別をXで指摘する投稿が、2024年秋頃から大流行した。ミラーリングひろしなどと例えられたりもする。以下に四つだけ例を挙げるが、これは非常に数が多く、作者のオレもとても全て拾いきれない。読者のみんなも時間があれば探してみてくれ。
<参照元:https://x.com/3F9XXmF5o719520/status/1839456238729650571>
<参照元:https://x.com/BlueA321/status/1861205155640942594>
<参照元:https://x.com/bakafeminokoya/status/1842606490735235252>
<参照元:https://x.com/koganeaki25/status/1839598403459948737>
なお以下は、三つ目のリンクの本文である。
おい、みさえ
男子はデートに行くために努力してんだぞ
時間使って筋トレして身体作ってるし、プロテインやクレアチン、BCAAだって買って飲んでるぞ
だから稼いでるのに奢らない女はクソ野郎だ
女のくせに情けないぞ
女も化粧で金がかかる?洗ったら落ちるもん毎日塗ったくってバカじゃねぇのか?
さて、これらを踏まえて、どう考えていけばよいだろうか。
この例は、一見SNS上のくだらない騒動ではあるが、人間が生きる上での重要なテーマである。そう、男女平等と差別防止である。この例では、男女の言葉や立場を逆にして、アニメキャラクターを使用してわかりやすく表現したものだ。これにより、世の中でいかに女性が男性を卑下していて、女性は男性よりも恵まれているかという事実が明るみになったといえるだろう。
上記に挙げた三つ目リンクの本文は、男女のデートの「奢り奢られ論争」に起因するものだ。昔から男女がデートする時、費用を男性が当たり前のように負担してきた歴史に対し、その歪んだ不平等さを事実の元表している。
この例は、くだらない言い争いが多数を占めるXにおいて、かなり正当に状況を指摘している例も多い。そういった意見、投稿をヒントにしつつ、実生活で良い男女関係を築くために行動できれば充分だろう。
基本とする考え方は以下だ。
(1)相手の立場に立って物事を考える
(2)自分がされてイヤなことは相手にもしない
根本的には、この二つさえ忘れなければ、男女関係に限らず、どこでも良い人間関係は築けるものだ。ここで挙げた野原ひろしの例は、「男性の立場に立ったら、これだけ女性からひどい扱いをされている」ということがわかりやすく表現されているからこそ、SNS上で話題になったといえる。
以上である。
一見くだらない物事でも、そこから学べることはたくさんある。そんな視点に気付いて、より幅広く物事を把握できるようになれば、さらに視界は広がるだろう。
(作・イキルちえ)
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