さて、みんなはつらい経験を今までどれだけ乗り越えて生きてきただろうか。今日の記事は、そういう経験を乗り越えてきた人が感じる一つの感覚を紹介する。
「数多くの困難を乗り越えてきた人は、その分他の人よりも力が身に付いている。人の気持ちに寄り添える優しさを備えている」
こんな風に言われることがよくある。もちろんこれは事実だ。他の人よりも経験値が多い分、生きる上で有利に働くことはたくさんあるが、逆にこういう経験値が多い人にしか体感できない感覚というものがある。
多くの困難を乗り越えてきた人は、そうでない人よりも、次に直面した困難な出来事を上手く乗り越えるスキルがある。(そうでない場合もあるが)これを基本軸として考えて、わかりやすく登山を例に挙げて説明しよう。
①多くの困難を乗り越えた経験のあるAさんが、次の困難(3000mの高い山を登る)に直面
②困難を乗り越えた経験の少ないBさんが、次の困難(3000mの高い山を登る)に直面
さて、この説明を見てみんなは、普段の生活でどんなことを思い出すだろうか。AさんとBさんでは、人生で物事に直面した際に、感じ方が全く違うという一例である。実はこういった構図は世間のそこら中で起こっていることで、人同士理解し合うのは簡単ではなく、すれ違いや誤解が頻繁に起きる様相を表している。
これを元に、このブログでよく取り上げているテーマの婚活を例に挙げてみよう。
例えば、婚活で出会った男女二人がデートに行く約束をしていたとする。ところが急遽、デートの数時間前に仕事をこなしてから行かざるを得ないことになってしまったとしよう。かなり時間はタイトになってしまうが、急いで仕事を終わらせてから待ち合わせ場所に向かえば、行けないこともない状況だ。
さてどうする?
もし、様々な困難を乗り越えてきた経験のある人なら、急いで要領よく仕事を終わらせて、タクシーで待ち合わせ場所に向かうなどして、難局を乗り越えることができるだろう。
様々な困難を乗り越えた経験の少ない人だったら、どうしたらいいかわからず、そこまで機転を利かせた行動ができない場合がある。そして問題はこの後だ。
もし、様々な困難を乗り越えた経験のある人が、「急に仕事をしてから行かなきゃいけなくなっちゃった。移動がつらいからデートはまた今度にしてほしい」とデート相手から言われたら?
本人の感じ方にもよるが、かなりの確率で
「え?それだけのことでデートをキャンセルするの?ギリギリ行けるなら急いで仕事終わらせてタクシーで来ればいいのに」
と感じてしまうことが考えられる。上記のイラストのように、本人は3千メートルの山も笑顔で登れる位の力があっても、相手にとっては苦しさいっぱいで対応せざるを得ない困難なのだ。
ここで、お互いの感覚のギャップというものが生じる。
こういった出来事は、婚活に限らず、結婚後の生活でも、その他の場面でも枚挙にいとまがない。だからこそ、人間関係では常に感覚のすり合わせとコミュニケーションが大切なのだ。
人が、今までどれだけの経験をしてきて、目の前の出来事に対してどれだけの対応能力を持っているのかは本当に人それぞれだ。それらの積み重ねは、その人だけの財産なのだから自信を持っていい。婚活、恋愛、友人、家族、仕事相手などなど・・・相手が想定通りに行動しなかったらそれは本当にガッカリしてしまうものだが、“相手がどのような状況なのか?”“この場面で相手はどう感じたのか”という幅広い視点は常に持っておきたいものである。
(作・イキルちえ)
こちらも合わせてどうぞ→<このブログの紹介>