生きる知恵

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スマホ子育て、歩きスマホのデメリット(子育てのコツと、生きる時の感性に関わる話)

 さて、みんなは人とのコミュニケーションで何を大切にして生きているだろうか。今日は子育てに関する内容ではあるが、感性を磨き、生きる力を養う根幹に関わることにつながる話でもある。よかったら最後まで読んでくれ。

 最初に、読者のみんなは街中でこんな光景をよく目にするのではないだろうか。

(AI作成イラスト)

 スマホを見ながら子どもを連れて歩いている親は、どこにでも当たり前のようにいる。歩きスマホは大変危険で、自治体によって条例や罰則は異なる。さらに現代特有の依存症も関係しているのだが、今日はそういう視点ではない所を深掘りしていく。

 考えるポイントは以下の二つだ。

・子どもは成長過程で、親に何を求めているのか。

・子どもは、親のどんな所を見て、感じ取って育っているのか。

 子どもは、食べ物と衣服と寝床を与えておけばよいというものではない。まずは、身体的・精神的安全が保障された上で、「自分のことを気にかけてくれている、見守ってくれている」という安心感がとても重要なのだ。(大人の読者の方は、自分が子どもの頃の感覚をよく思いだしてほしい)

 そして、子どもの“大人の姿勢を感じ取る感性”というものは、大人の想像をはるかに凌駕するほどに深く大きいものだ。上記画像の子どもは5歳程度の年齢だが、これ位の年齢になれば、かなり熟成した感性を持っている。

「またお母さんはスマホばっかり見て、ぼく(わたし)のことなんかどうでもいいんだな・・・」と冷めた感情が生まれる恐れも充分ある。

 もっと低年齢の子どもであっても、大人や親などの周囲の人や、音や景色や空気を深く感じ取っている。0歳児、1歳児であっても、親の視線や感情は伝わっているものだ。ベビーカーを押しながら歩きスマホをしている時・・・まさにその時だ。

 子どもと一緒に歩きながら、子どもに全く関心を向けず、スマホばかり見ている行為・・・。

 これはどういう状況かというと、『私はあなたに全然興味がない。どんな表情をしているか、お腹をすかせていないか、何をして遊びたいか、心配事がないか、そんなことはどうでもいい』という冷酷なメッセージを子どもに突き付けているのと同様なのだ。

 これがどんなに恐ろしいことで深刻な事態をもたらすか、今はまだ、かなり多くの人が理解していない。一言でいうと、“人の気持ちや立場に寄り添って物事を考えることができない、自分勝手な人間を生み出す”元になってしまうのだ。現に今の世の中は、そういう想像力が欠如した人間で溢れかえっている。

 

 まとめに向けて、解決につながる指針をまとめる。

 一つは、世の中で起こることは、『見た目だけで判断できることばかりではない』ということを知っておくことである。5歳の子どもの手をひきながらスマホをやっていても、「スマホばっかり見ないでよ」と文句を言う子どもの方が、数は少ない。何も言わず黙ってついてくる場合が大半だ。ましてや、0歳や1歳の子どもをベビーカーで連れていても、スマホをやっていてもやらなくても、一見子どもの様子は何も変わらない。

 しかし、その様子だけで全て判断できるわけではないのだ。現代人は何でも手に入る生活に慣れ過ぎているので、「目に見えない感覚、感性、その影響の背後を感じ取る能力」が衰え過ぎている。だから、子どもと一緒に歩いていて、“これはやってはダメだ”と感じ取れずに、無意識にスマホを手に取ってしまうのだ。

(余談だが、2021年7月に東京都板橋区で、歩きスマホをしていた女性が踏切内に侵入して、警報機が鳴っていることに気付かずに電車に轢かれて亡くなってしまうという悲惨な事故があった。この事例などはその典型である。)

<参照元:電車にはねられ女性死亡“歩きスマホ”で…(日テレNEWS)>

 子どもと向き合う時は、大人としての自覚を忘れないことだ。興味関心を持ってあたたかい気持ちで接するように心がければ、ちゃんと子どもは心を開いてのびやかに育っていく。

(作・イキルちえ)

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