さて、みんなは普段街中で小さな子ども達を見てどんな印象を持っているだろうか。今日の記事は、将来の動向を見据えて、どう子どもの教育を考えていけばいいかという提示を行う内容となっている。記事公開は2026年なので、この時の時代背景を元にして内容を構成している。読者のみんなの立場はそれぞれ異なると思うが、 “子どもや若者が健全に育つこと”はどんな立場の人にとっても無関係ではないので、お読みいただけたら嬉しいかぎりだ。
今現在、社会はどのような特徴や課題があるだろうか。キーワードとして列挙すると、以下のようなものが挙げられる。
「ネット社会・SNS」「ロボット」「AI」「少子化・人手不足」「未婚化」「多様性」「環境保全」
各業界の業務とコミュニケーション手段はインターネットが欠かせない。ロボットやAIは人間に変わる労働手段として導入が進んでいる反面、その代償として環境破壊は大きな課題となり続けている。
そして、人間そのものがどう育ち、どう社会と関わるようになっている道筋ができているか・・・これは“病理的”と表現したくなるほどの困難さがある。
今の社会は、物心がついたばかりの子ども目線で考えてみると、どのような景色が広がっているか。
これは、高級中華レストランの回転テーブルのど真ん中にいるようなものだ。

(AI作成イラスト)
一見、身近に何もかもある。何も不自由はない。しかし、これらの食べ物を、どこで誰が作ってどうやって運んでくれているのか、何だかわかりにくい。しかも周囲に誰かはいるはずなのに、ネット上のつながりが多くて何だかよく見えない。周囲の人が見えにくいから、友達や恋人を作るのが苦労する・・・。
これらは極めて、『自己愛』がとてつもなく肥大化しやすい環境が整っているといえる。「私はこうしたい、私はこれを望んでいる、私はこういう気持ちだ、私はこう考える」これらが、自己愛が起こす思考だ。
〔自己愛とは、自分を愛して自分を大切にする気持ちを表す専門用語である。乳幼児期には誰でも自己愛に包まれた段階であり、成長と社会経験を経て、他者への理解や社会性を身に付けていくものとされている。〕
「多様性」という“都合良く使われやすい”言葉で、一見誰でも生きやすい社会があるようにも見える。しかしそれ以上に、自己愛が肥大化している人が、大きく、多くなると、他者の多様性を認めにくくなるという面も忘れてはいけない。
これらを踏まえて、まずは、子ども達が社会で生きていて抱きやすい感情を三種類挙げておこう。
①「他人とうまく関係が築けない」
②「他人が憎い」
③「誰かがいないと寂しい」
これらの感情を生む元となっているのは、自己愛の感情である「私はこうしたい、私はこれを望んでいる、私はこういう気持ちだ、私はこう考える」というものが大きく関連している。
これらの感情は、何も現代の子ども達だけが関係するものではなく、どの時代の誰にでも起こり得るものだ。しかし、自己愛が肥大化しやすい背景がある現代、このような感情を上手くコントロールできる力を、大人が子供たちに伝えていくことは、非常に重要になるだろう。
では、どう伝えていけばよいか。どうしたら、過剰な自己愛から脱却して、自分も他人も大切にできるようになっていけるだろうか?
地道なようだが、学校や家庭以外の、なるべく多くの人がいる場所に出向き、交流し、数多くの自然に触れること。様々な場所で働く人を見る機会を増やすこと。これらが最も重要ではないだろうか。
どんなにネットやAIやロボットが発達しようとも、それらを作るのは人間であり、それらを人間がコントロールしなければならないのである。決して、溺れてはいけない。
だからこそ、生身の人間と交流機会を持ち続けることは、どの時代、そして赤ちゃんから高齢者に至る生涯にわたって、自分と他者を大切にできる幹になるものだろう。
(作・イキルちえ)
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