さて、みんなは焦って大切な物事を決めてしまって失敗した経験があるだろうか。今日の記事は、「早く結婚しなきゃ」と焦っている人、あるいは「早く結婚したい」と焦っているお相手と結婚しようとしている人に特に関係する話である。内容は男女共通ではあるのだが、「早く結婚しなきゃと焦っている側」は女性であるケースが多くなると思われる。焦りという心境がどう結婚生活や夫婦関係に影響するのかということを詳細に分析しているので、是非最後まで読んでくれ。
まずいくつか前提を述べておこう。
現代は結婚が必須というわけではなく、独身として生きることも全く珍しくない世の中ではあるのだが、それでも結婚適齢期になれば、男女共「結婚した方がいいのかな」と一度は考えることはあるだろう。
さらに女性の場合は、男性よりも“若々しさ”“年齢”が結婚に大きく影響し、年齢を重ねれば重ねる程、妊娠や子育てが不利になっていくという現状がある。昭和や平成の時代は、男性が結婚適齢期に交際している女性がいたら「責任持って結婚するもの」という風潮や雰囲気があったが、現代はそういったものはほとんどない。(その代わり、男女共対等に、社会で働いて自立することが推奨されている)
「私と付き合ってきた時間の責任を取るつもりで結婚してほしい」
「もう私は〇〇歳だから、結婚したいんだよ」
結婚に向けて焦りが生じると、女性にはこのような気持ちが生じやすくなる。実際に上記のようなことを交際している女性から言われた男性もたくさんいるだろう。
しかし!
この勢いのまま結婚する前に、充分に考えてほしいことがある。このような状態で結婚して夫婦に起こり得る状況は、以下の二つだ。
①「今までガマンしてきたから、これから楽ができる」という心境がもたらすもの
人間は、強いプレッシャー(抑圧)から解放された後というタイミングは、時として非常に厄介な行動を起こすことがある。例えば1ヶ月間ダイエットをしていて、美味しいものを食べるのをずっとガマンしていたとする。ダイエット終了後に、脂の乗ったカルビやロースを炭火で焼いて口にしたら、それはとてつもなく美味しく感じるはずだ。こういった〈抑圧〉→〈解放〉という場面は、人間の日常生活でどこでも当たり前のように存在する。
結婚の場合はライフステージ全般に関わる大きな出来事なので、〈抑圧〉→〈解放〉によって、心理や言動にもたらす影響は非常に大きい。具体的には、「今まで結婚するために頑張ってきた。これだけガマンしてきた。やっと達成したから、私はもうガマンしなくていいんだ」という気持ちが大きく出やすくなる。
結婚して同居生活を始めると、途端にだらしなくなる人はたくさんいる。物を片付けなくなったり、時間にルーズになったり、家事が適当になったり、お洒落をしなくなったりする等・・・現在すでに結婚してパートナーがいる人は、思い当たることがある人も多いことだろう。
もっともこれは、「今までガマンしてきたから、これから楽ができる」という気持ちがどの程度影響するかは、パートナーとの関係性や、本人の自己コントロール力でかなり変わるものである。ほとんどだらしない態度が表出しない人もいれば、結婚後極度に態度が変わる人もいる。
②歪んだ上下関係(主従関係)に陥る可能性
これはほとんどの場合、「女性が上」「男性が下」という関係性を指す。
女性が「もう〇〇歳なんだから結婚してよ、責任取ってよ」
男性が「結婚して一人前だし、責任持つつもりで結婚しよう」
という動機で結婚に至っている場合、特に特に注意を要するものだ。
この場合、どんな心理状態をもたらすか。
女性(妻)にとっては「私はもうゴールできた。夫がいるから私は何もしなくていい。夫が私に尽くしてくれるべき」
男性(夫)にとっては「責任を引き受けた。この責任をまっとうしなければ。これからが大変だ」
さらにほとんどの場合は、男性がフルタイムで働いて、家計の主軸を担うことになるだろう。このことも、男性が感じる“責任”と深く連動している。
これは、時として非常に深刻なケースをもたらすこともある。
結婚スタート時点で、男性(夫)が『抑圧』、女性(妻)が『解放』という立場にある所がポイントだ。いわば、男性が-100、女性が+100で結婚生活をスタートしているようなものだ。社会的に認知されにくい、妻から夫へのDVの温床となっている側面もある。
③良い結婚生活・夫婦関係の構築のために、どう対応したらよいか
最も重要なのは、結婚前にお互いよく話し合うことである。
『結婚』と『焦り』をキーワードにして、以下のようなことをじっくり話し合ってみよう。
「なぜ結婚したいのか」
「何がきっかけで結婚したいと思うようになったのか」
「結婚しなきゃと焦る気持ちはどんな時に出てくるか」
さらに、良い結婚生活になるかどうか、指針となり得る要因として、以下の三つを挙げておく。
①お互いの性格
②お互いの成育歴
③お互いの力関係が、大きく偏り過ぎていないか(二人の人間関係というのは、完全な対等になるものではなく、必ず片方が上になり、もう片方が下になる)
結婚前(婚活時)話し合いをする中で、パートナーが今までガマンしてきたこと、焦りを感じる出来事などを、徐々に知っていくことができるだろう。その時に、「あなたの気持ちも受け止めたい」という、寄り添いと理解を示す言動がお相手から出てくれば、良い結婚生活・夫婦関係になれる可能性は高い。しかし、「自分はこうなんだ」「自分はこうしたい」という気持ちばかり先行する様子であれば、じっくり冷静にお相手を見極めたい所だ。
夫婦関係は、ある程度上下関係に近い状態になるのが現実的という面もあるのだが、極端に大きな上下関係まで至るものは、もはや『主従関係』といえるものだ。こうなると、お互いに不幸をもたらす危険性もある。
最後におまけを一つ紹介して終えよう。
以下のリンクは、夫婦の家事育児分担などに関するニュースで、一見何の変哲もないものだ。しかし、勘の良い読者の方は、今日の記事内容を踏まえた上で、『歪んだ上下関係(主従関係)』の空気に近いものを察することができると思う。よかったら参考にしてみてくれ。
<参照元:「俺だって家事やってる」「全然やってくれない」夫が絶句した夫婦のかみ合わなさを示す"あるデータ"(プレジデントオンライン)>
(作・イキルちえ)
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