さて、みんなは父親の役割はどのようなことが大切だと考えているだろうか。今日の記事は、婚活、結婚、家族機能、教育、男女関係、少子化など、幅広い分野が関わる内容である。特に、子どもの頃にあまり良い思い出がなかったり、何かしらのトラウマがある人にとっては大きな関連があり、なおかつ内容的には心の傷を蒸し返すような作用がある可能性もあることをお断りしておく。
このブログは、世間では話題にしにくい内容でも、何でも取り上げて遠慮なく記述していく方針がある。そして、内容をどのように捉え、どう生かすかは読者のみんなの自由である。それを踏まえてお読みいただければと思う。
この記事掲載の2026年現在、相変わらず婚姻率低下や少子化が進み、婚活市場は低迷の一途をたどっている。その中で、婚活女性からは多数不満の声が絶えることがない。その不満の声は男性よりもはるかに多く、内容も男性とは全く異なるものだ。
まず男性の不満の声がおおまかにどのような内容かを挙げると、「女性が受け身で依存体質、求めることが多すぎる(家事育児関連、収入、各種気遣いなど)、上から目線等で性格に難がある、労働意欲が低い」などが多くを占める。これらは、大人として対等な立場で支え合える夫婦になり得るかという判断基準が元になっているので、正当な不満の声といえるだろう。
(ただし、少数ではあるが、何でもやってほしくて楽をしたいという依存的な婚活男性も一部にはいることも留意しておく必要がある)
これに対し、女性の不満の声というものはどうか。
これは実は、もうすさまじい数の声が溢れている。本文全文込めて以下に四つ事例を紹介する。(太字アンダーラインは後半で分析している箇所である)
〈1〉〔男性に優しい言葉をかけてほしいです。〕
結婚願望があるミドサー女です。頼り甲斐がある年下の男性がタイプで恋活・婚活を続けていますが、本命彼女になれず、いつもセフレ止まりでうまくいきません。先日、ミクルさんで相談させていただいたのですが、話が合わない、頭が悪いなど叩かれてしまい、とても落ち込んでいます。早く立ち直りたくて、(※1)優しい男性に慰めや恋愛・結婚への希望が持てる言葉をかけてほしいです。
私は確かに頭は悪いし美人ではないですが、とにかく胸が大きくて柔らかいことを褒められます。好きな人から頼まれたら、露出の高い服やコスプレも全然着ます。OLで、家事も一通りできます。身長160cm、体重50kg台、丸顔、骨格ウェーブ系です。
若くて胸がない子よりも私のことを好きになってくれる年下男性もいるって言ってほしいです。
<参照元:https://mikle.jp/viewthread/4332452/>〔掲示板ミクル〕
〈2〉〔結婚は共稼ぎじゃないと出来ないのでしょうか?〕
30代女です。先日、結婚を考えていた彼と価値観の相違でお別れすることになりました。理由は、結婚後の働き方です。
私は結婚後は、5時間程のパート勤務をして家事と両立したいと考えています。人に比べて体力があまりないこと、フルタイムで働いていて愚痴が多くなったり、家事が疎かになったりして、相手と喧嘩をして家庭内の空気を悪くすることが嫌なので、パートで働きたいと思っています。相手が病気になって働けなくなった際は、フルタイムで家計を支えなければとは考えています。
しかし、相手はフルタイムで共稼ぎでないと結婚は考えられないという考えだったので、お別れに至りました。別れは仕方ないと思いながら、劣等感で落ち込み、数日泣き続けました。結婚は夢ですが、自分は人に甘えているのか、このご時世自分の考え方では結婚は難しいのかと悩みが深くなっています。
皆さんのご意見を頂ければ幸いです。よろしくお願いします。
<参照元:https://komachi.yomiuri.co.jp/topics/id/1212078/>〔発言小町〕
〈3〉X(旧ツイッター)のポストの例
女性って婚活のために、綺麗にメイクしたり、ダイエットしたり、洋服選んだり努力してるけど、男性って何か頑張ってる?
<参照元:https://x.com/aya_nyo2/status/1786410584503902233>
〈4〉X(旧ツイッター)のポストの例
男なんか(※2)「結婚して養ってくれるかも」ってところしか価値ないんだから調子乗らないで欲しい
<参照元:https://x.com/nananammmm_/status/1945981971361886384>
(注釈:〈1〉〈2〉の事例は読みやすく改行を調整している。〈4〉の事例で文末に使用されていた絵文字は省略)
これらの事例を読んで、読者のみんなはどう思っただろうか。
まず、(※1)の箇所を読み取ってみよう。恋愛や婚活が上手くいかない自分の状況に対して「優しい男性に慰めや恋愛・結婚への希望が持てる言葉をかけてほしい」と述べているが、婚活対象である男性に対してもこのような感情を抱いていることが容易にわかる。自分自身が、人生を良い方向に導かれるように「優しい男性に、希望が持てるような言葉をかけてほしい」という気持ちは、何を表しているだろうか。
そして(※2)の、「「結婚して養ってくれるかも」ってところしか価値ない」という言葉。これも、頻繁に婚活女性から聞かれる言葉だ。こういったものは、無条件に「養ってくれる」という行為は、どのような関係性なのかということを冷静に判断する必要がある。
そう、つまり、これらの言葉や感情の根底は、結婚相手のパートナーに「父親を求めている」ことの表れだ。
家庭機能の基本の考えに則れば、子どもに対して、将来への希望が持てるような優しい言葉をかけることは、父親が精神的に子どもを支える重要な役割の一つである。さらに、愛情を注ぎつつ経済的に無条件に養育することも同様である。
さらに、これらのことが満たされなかった婚活女性の“反応”も、見逃せないポイントである。
事例本文にそのまま表れているように、「優しい言葉をかけてほしい」「無条件に養ってほしい」という願望を満たされない現状に対して、ほぼ全ての婚活女性は『悲しみ』『怒り』の二つの感情を表している。これは、子どもが親に対して欲求を満たされない時に起こる反応と全く一緒である。
婚活は男女の大人同士が行うものであるが、本来、大人が大人に対して欲求が満たされなかった場合は、“一時的に”悲しみや怒りを覚えることはあっても、それがずっと継続することは(限定的なケースを除き)ない。ましてや、相手にその感情をぶつけたり、ネット上に愚痴としてこぼす行為は、社会的には許容できるものではないという価値観だろう。少なくとも、相手との合意で成り立つ結婚(婚活)でいえば、自分の欲求が満たされないからといって簡単に悲しみや怒りをぶつける女性を、男性がパートナーとして選ぶことはまずない。
ここからまとめに向けて、二点に絞って記述していく。
(1)なぜ婚活女性から、このような不満の声が出てくるのか
1990年代後半頃までは皆婚社会時代といえるもので、20代の年頃になれば、皆自然と結婚を意識し、自然な出会いやお見合いなどの機会によって、ほとんどの人が結婚をすることができた。
いわば、“なんとなく生きていれば、自動的に結婚できた”のが過去の日本社会である。本人が結婚を望んでいなくても結婚をすることになってしまい、結婚生活も良いものとはいえない人も一定数いることを考慮する必要はあるが、少なくとも女性にとっては、自動的に結婚できたことが“生活の担保”の役割を果たしていたことは紛れもない事実である。
この事実に対して、見落としてはならないことがある。
それは、「自分の欲求が満たされなくて、相手に悲しみや怒りをぶつけてしまう」未成熟な状態の人であっても、昔の日本社会ならば結婚できていたということだ。これは男女共にである。なぜなら、結婚が“自動的に”降ってきたからである。
しかし、現代はそういう社会構造にはなっていないため、未成熟な人は容赦なく弾かれ、結婚相手として選ばれないという残酷な事実がある。
(余談だが、この観点から分析すると、結婚相談所や婚活パーティーなどは、質の低い人が集まるのが当然ということになる。20代から結婚の意志があって、一定の成熟した大人になっている人は、早くから自然に相手が見つかるからだ。)
(2)婚活女性は一体どうしたらよいのか
最も重要な基本は、「基本に立ち返る」ことにある。
大人として、一定の責任感と自立心を持てているか、人を大切にする気持ちを持てているかを再確認することが第一歩となる。さらには、前項目に記載したように、1990年代頃までの皆婚社会と、現代の結婚事情の違いと影響についても知っておく必要があるだろう。自分の両親が自然に恋愛結婚をしたなどの話を聞いていた場合は特に注意が必要であり、“無意識の擦り込み”が自分の思考・行動に与える影響は想像以上に大きい。
最後に。
この記事は、「婚活で女性は相手男性に父親を求めている」というテーマの元に展開してきた。確かに、夫は父親ではないし、夫に対して父親と同じ役割を求めることは望ましいこととはいえない。幼少期に何らかの愛情不足を抱えたまま育ち、大人になった際に様々な弊害が出ることは、もう山ほど事例抽出と研究がなされている。
しかし、人間はそこまで強くはない。
さらには、『子どもに何らかの不足を全く残さず、100%完全に自立した状態で世間に送り出せる』ミラクルな親など、果たしているだろうか?
そんな人間はいない。どんなに社会的に成功した有名人の親であっても、「あの時ああすればよかったかな」と過去を振り返ることは必ずあるものだ。婚活女性は、基本に立ち返るだけでいいと作者のオレは考える。
参考までに、アメリカの心理療法家のジェイ・ヘイリーという人物が、このような言葉を残している。
「人は相手との関係をコントロールしようとして、つねに勢力争いをしている」
この記事は婚活女性に非常に厳しい内容を記述してきたが、おそらく世間の他の婚活情報には無い質のものだろう。何かを掴むきっかけになってくれれば嬉しく思う。
(作・イキルちえ)
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<参考文献>
山田昌弘著『家族難民』(朝日新聞出版)
ダン・ニューハース著『不幸にする親--人生を奪われる子供--』(講談社)