さて、みんなはどんなことに興味を持ち、勉強してきただろうか。今日の記事は、主に子どもの学習環境と学ぶ姿勢に関する内容となっている。構成としては、単純に答えを記述するのではなく、ある親子の事例を紹介する。そこから、読者のみんななりに「こういう接し方が良いのではないか」というヒントを汲み取れるようにしている。
なぜこのような方法を取るかというと、専門的に効果的とされている方法が、その本人にとって最も効果的とは必ずしもいえない点が多数あるからだ。(これは対人援助における多数分野に共通する重要な視点だ)
一般的には、子どもの学習環境を整えるという時には、以下のような方法を挙げることが多い。
・机の周囲などを整理整頓しておく
・スマホ、テレビ、ゲームなどの使用時間を決め、一定の距離を置く
・勉強する時間を決める
・静かで落ち着ける部屋にする
・目標設定をはっきり決める
・目標を達成したらご褒美をあげる(これに関してはあまり効果がないことも多々ある)
これら一つ一つは大切なことなのだが、これらは環境設定と学習目標の範疇における話である。実際、子どもが自らよく学んで勉強が身に付くかどうかは、もっと他の要素が大きく関わってくることになる。
なお、このブログ作者イキルちえは、とある専門分野で相当数の人と関わった経験があり、そこから個人情報に関わる点などを改良した上で事例紹介することを前置きしておく。それでは以下エピソードだ。
〔とある町に住むA子は、現在10歳。穏やかな性格の両親に育てられ、学校に楽しく通いながら平和に暮らしている。一人っ子で兄弟はいないが、友達は多い。〕
A子は、10年前に人口12万人程度のとある町に住む両親の元に生まれた。乳児期、幼児期共、あまり手がかからない子で、保育園にもすんなり適応して生活していた。周囲はそれなりに勉強熱心な地域で、小学校から受験をする子どもも多くいたが、A子の両親は「勉強だけが全てではないし、小学生のうちはよく遊ばせて、この子らしく伸び伸び生きていけるようにしよう」と決め、小学校も公立の学校に行かせた。
A子はおとなしい性格ではあるが、極端におとなしいわけではなく、要所要所ではっきり物事は言う。「これはこうするんだ」「これは良いんだ」「これは悪いんだ」と、自分ではっきり決めているようだ。
例えば、道を歩いていて、車が来ていなくても絶対に赤信号は渡ろうとしない。しかし、母が「これをやっといてね」と頼んだことをサボッて、リビングで寝っ転がってお菓子をつまんでいるなどのように、気を抜くような事も時々あった。
しかし両親は、こういう時にあまりきつく叱らないよう心がけていた。
「きつく叱ったところですぐ良くなるわけじゃないし、ちゃんとしていることの方が多いから、本人なりに時々気を抜いているんだろう」と楽観的に構えるようにしていた。
両親は共働きのため、平日は学童保育に通っていることも多い。朝と夜しかA子のことを見られないことも多かったが、この生活スタイルは変えようがないので、「家にいる時はA子としっかりコミュニケーションを取るようにしよう」ということだけ、両親はしっかり心がけるようにした。
もう一つ、A子の両親の特徴的なこと。
それは、父親がとても勉強熱心なことだ。父は物静かな性格で、司法書士の仕事をしていた。専門的な仕事なのに加え、父は元々読書好きでもあったので、A子の側で本を読んでいることも多かった。A子はそんな父の姿も幼い頃から当たり前のように見て育っていた。
勉強についても、両親はA子に対してあまり口うるさく言わなかった。その代わり、部屋はしっかりきれいに保つことを小学生になる前から徹底して教え、A子の自室は奥の角部屋の静かな部屋を与えた。ゲームはあまり興味を示さない子だったが、テレビは見たいものがいくつかあったので、自由時間には好きなようにテレビを見る時間も確保してあげるようにした。
これ以外に、両親は特に意識的に何かすることはなかった。A子は勉強もあまり苦労せず、それなりに良い成績である。友達も、A子と似たような子が多いようで、落ち着いた親の元で、一定の教育はきちんと受けて何となく平和に暮らしている子が多い。
小学3年生になると、A子にはいくつか興味を持ち始めたことがあった。演劇、手芸、ピアノである。特に演劇に最も興味を持ったようだが、学校のクラブ活動でやっている演劇には興味を示さない。子どもっぽいお遊戯のように見えてしまうので、ちゃんとした演劇を習ってみたいと言い出した。
しかし、これらを全て習い事などでやってしまうと、他のことをする時間がなくなる。両親は何度も、A子と話し合った。
その結果A子は、月に2回だけ、演劇を体験できる教室に通うことにした。手芸とピアノについては、「日々の生活の中で、本当に行きたい時だけ、手芸サークルとピアノが常設してある公民館に連れていく」という約束をした。
なぜこのような方法を取ったのだろうか。両親いわく、「A子は、家がそれなりに落ち着いて過ごせるからか、自分でそれなりに勉強も友達付き合いもできるようだし、落ち着いた場所と時間の余裕を持てる生活を一番大事にすべきと思ったから」とのことだ。
その後A子は小学4年生の10歳になり、マイペースに演劇、手芸、ピアノを楽しみながら、勉強も順調に捗り、日々の生活を送っている。
以上である。
このエピソードから、どんなヒントを抽出して得るかは、読者のみんな次第だ。このA子は、平均的に見れば優秀な方であまり手がかからない子なのだが、それでもこのエピソードには、ヒントになる材料がたくさんある。最後に、記事冒頭で挙げた基本事項も合わせて、ヒントのきっかけとなる項目も記載して終えることにする。読者のみんなの生きるヒントになれば嬉しく思う。
・机の周囲などを整理整頓しておく
・スマホ、テレビ、ゲームなどの使用時間を決め、一定の距離を置く
・勉強する時間を決める
・静かで落ち着ける部屋にする
・目標設定をはっきり決める
・目標を達成したらご褒美をあげる(これに関しては効果がないことも多々あることが実証されているのだが、「なぜご褒美をあげたか」「ご褒美をあげた次の目標設定を明確にすること」が重要なポイントである)
※子ども自身に、もっと大きく、もっと飛躍したいという意欲があることに気付く
※親自身が、物事を学ぶ意欲を持っている
※子どもとの距離感
(作・イキルちえ)
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