生きる知恵

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初めてセックス(エッチ)をする時はどうしたら良い?

 さて、みんなは初めてやる物事に対してどの程度緊張やプレッシャーを感じるだろうか。今日の記事は、初めてセックスをするという時に、どんなことを知っておけば良いかということを厳選してまとめた内容となっている。是非最後までお読みいただければ幸いだ。

 まずいくつか前提を記載する。

 記事内容の根拠として、保健、教育、心理学等の専門的視点と、作者自身の独自の知見もバランス良く取り入れて構成している。俗なアダルト情報の類ではないことはご承知いただきたい。

 次に、内容の対象者について。主に、『セックス経験のない(あるいは経験が少ない)男女同士が初めてセックスを行う際に』という視点で展開していくが、どちらか片方だけが未経験で、もう一人はそれなりに経験があるという人にとっても役立つ内容で、大事なことは共通である。さらに、内容全般男女共通である。

 それでは本題だ。

 

①まず知っておきたいこと

 人間が生誕から生きていくことは、最初は何でも初めてやることからスタートである。外を歩く、買い物をする、電車に乗る・・・セックスもそのうちの一つだ。

 そしてセックスの場合、他のことに比べて特に“最初から100%思い通りにうまくいくことは少ない!”これは頭に叩き込んでおきたい。

 なぜなら、男女お互い二人で行うもので、人間の体は千差万別なので、相互理解には時間がかかるものだからだ。うまくいかなかったとしても落ち込む必要は全くないということは知っておきたい。

 

②セックスをする前(事前準備)

・コミュニケーション

 実際にホテルやベッドに行く前に、お互いに様々な会話やデートをしていることが多いことと思う。その時の積み重ねは、お互いをより知っていく貴重な時間である。会話の時には、「気の利いたことを話さなきゃ」と難しく考える必要はない。ただ一点だけ、ポイントとして知っておきたいのはこのことだ。

「この人は、どんなことが嬉しいと感じるのか」

 お相手のこれを知るために、コミュニケーションを取ること。これは別に性的なことだけでなく、何でも良い。「きれいな夕焼けを見たら嬉しい」「甘いチーズケーキを食べたら嬉しい」「人に褒められたら嬉しい」・・・あなたがセックスをしようとしている相手は、何を嬉しいと感じるだろうか。

 この嬉しいという気持ちの積み重ねが「心地良い」「気持ちいい」という感覚に繋がり、「心地良い」「気持ちいい」の積み重ねが、セックスにおける気持ちよさ、オーガズム(俗に言うイクこと、男性の場合は射精)に繋がっていく。

 

・常に体を清潔に

 当たり前過ぎることだが、毎日のお風呂やシャワー以外に、重要な“性器の洗浄”についてわかりやすく説明しておく。覚えておきたいのは、「力を入れ過ぎず洗う」「低刺激の石鹸を使用」「見えにくい所や目立たない所もこまめに洗う」の三点である。

 見えにくい所や目立たない所というのは、男性の場合は、睾丸の隅々からアンダーヘアの根本にかけて、(仮性包茎の場合)包皮を剥いた状態で先端部までの箇所、肛門周辺。女性の場合は、大陰唇と小陰唇の溝(尿道口と膣口まわり)、アンダーヘアの根本、肛門周辺。それぞれ、石鹸を泡立ててから、指で力を入れ過ぎず丁寧に洗うこと。これらはセックスの経験の有無に関係なく、性器の匂い対策や清潔感として重要なことである。以下に、参考資料も二つ載せておく。

 

<参照元:恥垢とは?男女の恥垢の正しい洗い方(藤東クリニック様)>

<参照元:保存版!医師が教える正しいフェムゾーンの洗い方(estre)>

 

③ベッドに入ってから

 ベッド(室内)に入ってから一番最初にやること、それは室温の調整である。

 一般的に女性の方が冷え性の人が多いため、寒すぎない方が良い・・・のだが、当然人それぞれ異なる。そしてセックスを始めたら裸になると同時に、体を動かすと暑くなる。最初は少し暖かめにしておいて、その後状況に合わせて温度を下げるなど、柔軟に調節すれば良い。あとは避妊具も忘れずに。

 シャワーを浴びてベッドに入ったらどうするか。

 いきなり横になって「さあ始めるぞ」と意気込むのではなく、事前のコミュニケーションの延長として、まずはリラックスできる姿勢になること。お勧めとしては、ベッドに座り、体を寄せ合って手を繋ぐことである。

(AI作成イラスト)

 リラックスできれば自然と気持ちは高まり、お互いの体の様々な箇所に触れたくなるはずである。

 ここで、特に初めてセックスをする場合に大切なポイントを二つ挙げる。

 

※その場を楽しむことに集中する

 セックスは楽しく、心地よいものであるというのが基本だ。そのためにも、お互いの体に触れながら、「何をしてもらったら気持ちよくて嬉しいか」「何をされるのは嫌か」を、会話しながら探り合い、色々試していく。挿入前の前戯とは、この繰り返しである。②の項目で述べたように、「嬉しい」→「心地良い」「気持ちいい」の流れが、セックスの快感とオーガズム(性的興奮の絶頂に達すること)に繋がっていく。

 具体的な体の触れ方についても、ざっくりとした基本だけ言及しておこう。

 体の中で最も敏感なのは生殖器だ。まずは、生殖器以外に触れる時間を丁寧に確保してから、生殖器への刺激、その後挿入という流れが望ましい。お互い触れている間に自然に女性の膣からはバルトリン腺液が分泌され、いわゆる濡れた状態になる。男性もペニスの先端からカウパー液が分泌される。この状態になればスムーズに挿入が可能だ。

 お互い生殖器が濡れていることが確認できたら、ゆっくり挿入する。この時、男性はいきなり腰を激しく動かそうとするのではなく、入れて止めたまま、挿入時の感触、温もり、表情などをお互いに確かめ合っておきたい。女性が初体験の場合は、挿入直前に女性は軽く深呼吸を始めて体の力を抜く。その深呼吸をしながら男性がゆっくり挿入すると、痛みを感じにくい。

 これ以上の細かい手順は、最初のうちは気にする必要はない。好みは人それぞれ違うし、慣れと経験で身に付いていくこともたくさんある。

 もう一点付け加える。

 セックスは、終わった後のコミュニケーションの時間も非常に重要だ。特に男性の場合は、射精後は脱力感と眠気に襲われるかもしれないが、男女お互いに、セックス後の今の気持ちやしている最中の感覚などを確かめ合う大切さを忘れないでほしい。

 

※今この場でどうにもできないことは気にしない

 これは、とてもとても重要だ。

 セックス、あるいは異性に慣れていないうちだと特に、いざお相手の裸を見て行為を始めた時に、様々な雑念が生じる。数ある雑念の中でも、「自分自身に対して」のものと、「相手に対して感じたもの」の二つがある。

 「自分自身に対して」の例としては、「ムダ毛の剃り残しに気付いた」「いつもより肌のハリがない」「お腹が出ているのが気になる」といったものだ。

 「相手に対して感じたもの」の例としては、「こんな所にホクロがあるんだ」「意外と胸が小ぶりだな」「思ったよりお腹が出てるんだな」といったものだ。

 しかし、ホクロを今すぐ取り払うことなど不可能だし、ダイエットをしてお腹を引っ込めるのも今すぐできるわけがない。

(芸能人、アイドル、AV女優、風俗嬢などは、人に体を見せるプロの仕事だから、体を専門的に整えて、あのような美麗さを保っている。これらの人と、一般人同士がセックスをすることを、同じ土俵で考えてはいけない)

 人間の体は個性があり、常に変化している。セックスをして、こういう“気づき”があるのが当たり前であるということは知っておきたい。そして、今どうにもできないことは気にしないこと。それよりも、気持ちよい箇所を触ってもらったり、自分がお相手の体に触れて気持ちよくなってもらったら、それはこの上なく幸せなことである。その時間を大切にすることだ。

 

④セックスがうまくいかなかったらどうしたら良い?

「挿入の時に彼がうまく勃たず、挿入できなかった」「挿入までしたけど、あまり気持ちよくなかった」

 おおまかには、この二つがよく起こるケースであろう。これに絞って解説していこう。

 まず、挿入までできなかった場合について。

 男性器は想像以上にデリケートなもので、勃起については、健康状態と心理的な影響を非常に大きく受ける。人間の体は、例え自分の体であっても、「いつ、どうなるか、予測がつかない」面があるのが自然だ。とても大好きな恋人と良い状態でセックスを始めても、タイミング良く挿入時に勃起できないということもある。

 普段の健康とメンタルヘルスに気を配りながら、何度もセックスの機会を持つことで、自然にセックスがうまくいくことは必ずある。一度うまくいかなくても、焦らず経験を積み重ねていくことである。

 勃起持続時間という点でいえば、多くの男性が気にすることだろう。しかし、プロのAV男優の勃起機能は素人とは全く異なる別次元のものなので、比較する必要はない。はっきりいえば、世の男性向けのアダルト動画などは、一般的なセックスにはほとんど参考にならないものだ。

 次に、挿入までしたけど、あまり気持ちよくなかった場合について。

 やや幅の広い話になるので、核の部分だけまとめて記述する。

 人間が何かをやる時、「一番最初が最も刺激的で楽しい」ものと、「一番最初が、最も勝手がわからず楽しみにくい」ものの二種類の感覚がある。セックスについてはこの両方の側面があるものだが、肌に触れる感覚や、実際の挿入感覚というものは、回数を重ねて良い感覚に成熟していくものだ。つまり、1回で判断できるようなことではないので、気負うことなく次の機会を持つだけで良い。

 セックスをする相手、お互いのその時のコンディション、その時のセックスのやり方で、感じ方はまるで変わってくる。しばらく同じパートナーとセックスをする機会があれば、回数を重ねていけば良いやり方が自然に定まっていくはずである。

 

 以上である。

 もしかしたらお気づきになった読者の方もいるかもしれないが、セックスの経験が有ろうが無かろうが、大切にする基本は実は同じである。お相手を尊重し、よくコミュニケーションを取り、事前準備をして、その場を楽しむことである。さらにこの基本は、セックスに限らず、仕事でも遊びでも何でもそうである。

(作・イキルちえ)

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