さて、みんなは人に騙されてお金を取られたりしたことがあるだろうか。世の中には、様々な手を使ってお金を盗ろうとしてくる詐欺などが横行している。ネット社会になっていることもあり、詐欺の方法は多種多様だ。ネットが普及する以前からも存在はしていたが、そういったものから身を守る知恵は、現代は特に必須といえるだろう。今日の記事は、その基本的な視点と方法を簡潔にまとめている。
挙げる題材であるが、当ブログの作者イキルちえのX(旧ツイッター)アカウントに届いたDM(ダイレクトメール)を取り上げる。しかし、このDMのやり取りはスクリーンショットで保管しておらず、もう削除されてしまっている。(XのDMは、相手アカウントが削除されるとDMも消えてしまう仕様だ)なので画像の証拠を出せないのは申し訳ないのだが、やり取り内容は極めてシンプルで作者のオレもはっきり覚えている内容なので、事実に基づいてはっきり記載していくことをお約束する。
以下、紫フォントはDMのやり取り内容で、黒字等は作者のオレの解説である。
2024年某日、このブログ「生きる知恵」の作者イキルちえのXアカウントに、とあるアカウントからDMが届いた。(ここでの表記はAアカウントとする)
Aアカウント「イキルちえさん初めまして!繫がりがほしくてDMさせていただきました。フォローもさせていただきました。よろしくお願いします」
イキルちえ「ありがとうございます。よろしくお願いします」
これはどこにでもある普通の最初の挨拶といえる。DMを送ってきた理由として「繫がりがほしくて」と言っているが、この理由付けは何とでも言えるので、この段階ではあまり気にする必要はない。どんな人間関係でも、“相手から近づいてきてコンタクトを取ってくる”というものは、必ず何かしらの意図や目的がある。まずはそれだけ念頭に置いておけばよい。
そしてこのAアカウントのプロフィールであるが、「3年のOL生活では電車通勤。そして少ない給料で生活。SNSを活用・運用して独立したら、OL時代の給料を超える金額を稼げるようになりました」といった内容で、現在Xに山ほど散見されるパターンのものだ。
Aアカウント「イキルちえさんはブログをやっているんですね。お仕事は今どんなことをされているんですか?」
イキルちえ「そういったことはネット上で公表するつもりはないので、ご想像にお任せします」
2度目のやり取りでは、「仕事は何をしているか」という質問を投げかけている。相手とコミュニケーションを取る場合、相手の情報を身近な所から聞いていくのは、詐欺に限らず、他の普通の人間関係でも同じ基本だ。しかしこの場合はSNS上のやり取りで、詐欺や勧誘が疑われるアカウントで、なおかつ“相手が先にコンタクトを取ってきた”という前提なので、他の人間関係とは全く質が違う。
この場合に初手の基本となるのは、『不要な自己情報の開示はしない』という意思表示である。
Aアカウント「そうなんですね!私はXなどのSNSを中心に運用しているんですけど、Xはどれ位活用していますか?そういったことにご興味はありますか?」
イキルちえ「Xはあまり活用していないですね。ブログで良い記事を書き続けることに集中していますので。よかったらブログもご覧いただければ嬉しいです」
ここでのポイントは、『自分自身が、どういう立ち位置で何をしているかを明確に伝える』ということをはっきりさせることにある。これは、前述の“不要な自己情報の開示はしない”とは明確に異なるものだ。相手の素性がわからない段階の場合、何の仕事をしていてどこに住んでいてどんな趣味を好むか、などの情報は不用意に明かさず、「ブログで良い記事を書き続けることに集中している」というように、方向性だけを端的に示しておくというものだ。
もしこの後にAアカウントが、「すごくブログのアクセスアップに繋がる方法があるんですが試してみませんか?」などのように、こちらが示した方向性に対してエサをまくようなメッセージを送ってきたとしたら、その後の判断基準は以下になる。
・その方法を提供している詳細元と、信頼性がおけるかどうか
・その方法が成功した具体的実績
・その方法は違法性がなく安全なものであるか
・その方法にかかるコスト
この四点は、詐欺などを見抜くために非常に大切な四項目なので是非覚えておきたい。(太字アンダーラインの箇所)この四点を相手が明確に説明できなかったら、その相手は大きく疑う必要がある。
Aアカウント「それは素晴らしいですね!それではブログですごく収益上げておられるんですか?」
イキルちえ「このブログは収益を上げることは元々重視していません。質の高い記事を発信することを第一にやっています」
これを最後に、Aアカウントからメッセージが来ることはなくなった。このやり取りと、一つ前のやり取りも含めて、一つポイントがある。
イキルちえは、「よかったらブログもご覧いただければ嬉しいです」と前メッセージにて書いているのだが、この部分に対してAアカウントは触れていない。一般的なコミュニケーションの場(友人、家族、仕事、買い物等のサービス利用など)では、相手の提示したものに返答しないということは基本的にあり得ないのは、よく考えればわかるものだ。
このAアカウントは、「SNSで金儲け」というエサで人を釣ろうとしているのがはっきりわかる。そのエサに関連するもので人を引きずり込もうという意図があり、自分の都合に合わない所はわざと避けようとする。これは詐欺を行う側でよく見られる行動なので、是非覚えておきたい。
(最後にイキルちえは「ブログで収益を上げることは重要視していない」と送っているが、これを見たAアカウントは、この人はお金儲けで騙すことは難しいと感じてメッセージを送るのをやめたのがおわかりいただけるだろう)
以上である。今日記載した内容は、多くの種類の詐欺から身を守る基本として活用できるので、是非ご活用いただきたい。
実際の所、文章を用いた詐欺というものは、ある程度の知識と知恵があればほとんど見抜けるのだが、知識と知恵は人それぞれかなり個人差がある。もし読者のみんなの周りに詐欺に逢いそうな危うい人がいたら、是非力を貸して助けてあげてほしい。
(作・イキルちえ)
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