さて、みんなは周囲の男性、女性に対して、同じように接して仲の良い関係を築くことができているだろうか。今日の記事は、社会にとって大切な内容を深く分析した上で、解決の糸口となる考え方を示していく。長い記事なので、時間のある時にゆっくり読んでくれ。テーマは、“男性差別”“女尊男卑”である。
世の中では日々様々なことが起こっているが、特に男女の問題に関することは、社会に対しても、個人レベルの生活に対しても、影響が大きい。だからこそ落ち着いた気持ちを持ち、冷静な価値観と事実を知っていることが必要とされる。
男女の問題、差別、フェミニズムの問題などを考えていく際、最も根幹となるのは『憲法第14条』である。
『すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。』
この条文は十四条の第1項である。(第2項、3項では、貴族制度の不可及び栄誉や勲章などによる特権はない旨が定められている)
つまり、性別によって差別行為を行うのは明確に禁止されているのが歴然とした事実であり、これが大前提になる。その上で話を進めていこう。
それでは、今現在(記事執筆時:2025年)、日本の世の中はどうなっているだろうか? これは明確に、『男性が社会的に差別、卑下される傾向が強く、女尊男卑社会』になっている。以下に、この現況を箇条書きでまとめていこう。
・あらゆる支援が女性優先に進められている。
・良い仕事をしてお金を稼がないとバカにされる風潮が、女性よりも男性の方が強い。
・人権問題に関わるような悪口、誹謗中傷などは、女性に言うのは許されないが、男性に言うのは許される空気と風潮。
・企業などの提供するサービスは男性より女性の方が優遇される傾向。
・男性が結婚した場合、一歩踏み外すと、金銭と時間と人権を奴隷のように搾取されるリスク。(個々の家庭状況による)
・離婚時は、女性よりも圧倒的に不利。(養育費負担、親権獲得の困難さなど)
・モラハラ、DV(暴言、暴力)、性犯罪などの争いにおいて、女性の声が優先される。
これらはもう多数、事実として現在起こっていることであり、男性差別・女尊男卑そのものである。世間一般では、女性差別・男尊女卑が問題といわれることが多いが、その側面もあるものの、男性差別・女尊男卑の方が総分量としてはるかに大きいのが実情だ。
その証拠として、本当に女性差別・男尊女卑であるならば、女性の方が自殺者数、過労死者数、労働災害で死亡する確率が高くなるはずであり、平均寿命も女性の方がかなり長い。これは、男女差でかなり心身の健康度や幸福度に差が出なければこうはならない。ホームレスも90%以上は男性である。個人の生活場面でも、男性の稼いだお金を女性が勝手に使い込む悪例は後を絶たないが、逆の例は非常に少数だ。こういった事実はもう歴然としている。
さらに世間のニュースなどから具体的な事例をいくつか挙げていくが、これはもう山のように数があるのでキリがない。この記事作成時に、作者のオレが把握しているものから8つピックアップしていく。
①ある現象が起こった時、女性はバカにされないが、男性はバカにされるという一例
<参照元:首相が女性なら「増税メガネ」は広まらず?日本にはびこる「女尊男卑」問題(ライブドアニュース)>
https://news.livedoor.com/article/detail/25323098/
②差別されて、それに対して声を挙げることも社会から否定される面もあるという一例
<参照元:「自分は弱者男性である」と自認する人たちが「若年女性支援」へバッシングすることのままならなさ(講談社WEB版)>
https://gendai.media/articles/-/116884?imp=0
③様々な見方で検証できるが、あからさまな男性差別という側面もある事例
<参照元:「今、あの男に見られたかも」…!街角の女性が打ち明ける、“チラ見被害”の「容赦ない実態」(講談社WEB版)>
https://gendai.media/articles/-/131458
④社会全体で作られる男性差別の例
<参照元:『男子は注意』女子社員に優しい企業特集(X〔旧ツイッター〕のポストより)>
https://x.com/saelema_1899/status/1839978232994729995
(※これについては正確性に欠ける部分もある可能性があるので、正確に知りたい場合は公式サイトや検索などでよく調べることを推奨)
⑤テレビなどの公共の場で、男性の人権を否定し貶める行為がまかり通っており、炎上商法としても利用されている一例(以下二つのリンクは、コラムニストの妹尾ユウカが2024年に「オジはお金を払う以外で市民権は得られない」「ジジイはパーカーでフラフラすな」と発言したもの)
<参照元:https://x.com/yuka_seno/status/1858484303900123410>
<参照元:https://x.com/yuka_seno/status/1865317084097577356>
⑥性に関する発言で、男性が言ったら大問題になるようなことが、女性が言っても問題にならなかった例
(以下リンク、歌手の宇多田ヒカルのX〈旧ツイッター〉への投稿)
https://x.com/drunkokko/status/1872914679565303915
⑦大人の男性だけでなく、子ども(男の子)も差別の対象になっている例
<参照元:福祉を奪われる男たち|男子の利用を拒否する子ども食堂(Nero Report氏〈note〉)>
https://note.com/neroreport/n/nc2486046cb39
※上記⑦に類似する事例
<参照元:子ども食堂の男性のみ利用お断り(インスタグラムより)>
https://www.threads.net/@tonkocchanfujiko/post/C2QxcNWSwDy?hl=ja
(注釈:一般的に子ども食堂は大人でも利用できる場合は珍しくないが、場所ごとに規定が設けられている。このケースは男児の利用を断っているわけではなく、成人男性1人での利用を断る事例である。成人女性は断らないのに成人男性は断るという視点からこの場で引用した)
これらに当てはまる事は何か?何が問題なのか?読者のみんなはわかるだろうか。
まず、「女性はやってもいいけど男性はダメ」という価値観が根深くあること。これは男性差別そのものだ。
もっといえば、「女性は男性よりも大変だよね。だから男性の声は無視して手助けしよう」と、女性は社会から全面バックアップされているといっていい。この背景が、罪のない男性を不当に傷つけ、女性よりも不利になるように流されていく。周囲のありとあらゆる人などの後押しが、男性差別を生み、女尊男卑を加速させている。
この流れに対し、男性自身が問題を感じて声を挙げても「お前が悪い」と、自己責任で片付けられることも日常茶飯事だ。
しかし、こういった状況に対し、事実として女性の方が男性より優遇されていることが実証されていることや、この風潮に疑問を呈する声も多数ある。以下に四つ例を挙げておこう。
①世界120位「女性がひどく差別される国・日本」で男より女の幸福感が高いというアイロニー(プレジデントオンライン)
<参照元:https://president.jp/articles/-/44903>
②日本では、男性よりも女性の方がラク?(ハフポスト)
<参照元:https://www.huffingtonpost.jp/cristian-martini-grimaldi/japanese_b_10000640.html>
③牛角が「女性半額セール」で大炎上…「男性差別じゃない」「非モテの僻み」と言い張る人たちの「お粗末すぎる擁護論」(現代ビジネス)
<参照元:https://gendai.media/articles/-/136878?imp=0>
④弱者男性と他人に決めつけられて良いか(精神科医がこころの病気を解説するCh〈YouTube〉)
<参照元:https://www.youtube.com/watch?v=xO2bhi4h_po>
問題を解決するにあたって、まずは何が必要なのか。社会で生きる上で、どう物事を捉えて行動していけばよいのか。これは、社会的な男性差別でも、個人の生活圏で起こる男性差別でも、基本は同じだ。以下の三段階になる。
(1)問題に気付く、認識する
差別というものは物理的な実体がないので、自分の心でその問題を捉える自己意識が関わってくる。例えば、成人した後に結婚したとしよう。その時配偶者に対して、「私は好きにお金を使うけど、あなたはお小遣い制ね」ということを強要するのは、明確な差別である。こういう一歩ずつの気付きが重要だ。
そして、この気付きはたいてい、世間のニュースを見たり、他者とのコミュニケーションにおいて気付くものだ。つまり、差別の問題に気付く機会はほぼ誰にでもあるといってよい。
(2)男女共に、同じ基準と価値観で考えて物事を構築すること
例として上記(1)の、「私は好きにお金を使うけど、あなたはお小遣い制ね」で考えてみよう。これは、結婚後の金銭利用を、パートナーより過剰に優遇することを強要している場面である。この時点で、男女同じ基準にはならないので、性差別ということになる。これにあたっては、「夫婦共に、同じ金額を自由に使えるようにしよう」という提言が、差別のない方法ということになる。
つまり、男性差別や女尊男卑、そして女性差別や男尊女卑の解決の根本は、“男女共に、同じ基準と価値観で考えて物事を構築すること”が基本であり、そう難しい話ではない。
この基本構築が、冒頭で挙げた憲法第十四条『すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。』と結びつくことになる。
こう考えると、今日本でフェミニストといわれている当人達のほとんどは、明らかに『男女共同じ基準と価値観で考える』視点が欠如しているのがよくわかるだろう。(SNS上だけで暴れているツイフェミは当然問題外)
(3)男性差別と女尊男卑に対して声を挙げ、解決を目指す時に注意すべきこと
これは、とても大切な注意点だ。
『自分の経験測と感情論だけで考えないよう気をつける』
これは、愚かな歴史をくり返さないためにも、心に留めておきたい。男性差別、女性差別などの問題を個人が語る時は、自分自身の経験則が非常に大きな影響を与えやすい。例えば、子どもの頃に学校で、教員から異性よりも成績で自分が不当な扱いを受けたという経験があったとする。(実際にこういう人は多数いる)すると、大人になってから教育関係者などに、より敵意を燃やすようなことがよくある。
しかし、こういう経験則だけを頼りに感情的になると、正しい事実を見誤る原因になる。重要なのは、“今、実際に何が起きていて、男女同じ基準で考えるにはどうしたらよいか”という尺度を持つことである。つまり、無暗に片方の性別を攻撃したり、どちらかの性別に過剰な優遇を声高に叫ぶのは、何の解決にもならないし、差別をなくすことにはつながらない。
以上である。
最後におまけを付け加えておこう。差別をなくすには、まず「問題に気付く、認識する」のが第一段階というのは上述した通りだが、現在、日本の大半の女性はこの段階に達していない。以下のニュースは、それを表している証の一つである。
女性目線で「男の人は大変だな」と思うことランク 1位は「なし」(BizLady)
https://web.archive.org/web/20170501182901/http://news.livedoor.com:80/article/detail/12719274/
男性差別や女尊男卑の問題に気付いている女性が少ないということは、男女間の認識のズレが多数あるということだ。(あるいは、気付いているが見て見ぬフリをしているという人も相当数いる)
そうすると、今後も多くの場面で男女が衝突し、泥沼のように争うことも起こるだろう。しかし、男女共に同じ責任を担い、差別をなくす方向は、少しずつ見え始めている。そのためにも、男性も女性も、理不尽で差別的な出来事に対してははっきり指摘して、倫理的に行動することがこれからも必要になるだろう。
(作・イキルちえ)
こちらも合わせてどうぞ→<このブログの紹介>
<参考文献>
町沢静夫著『「こころの居心地」がよくなる心理学』(三笠書房)
伊藤公雄著『ジェンダーの社会学』(一般財団法人放送大学教育振興会)
なぜ男性は「女性優遇」に敏感になるのか? 社会学者・澁谷知美さん、文筆家・清田隆之さんが語るジェンダー問題(日本財団ジャーナル)
https://www.nippon-foundation.or.jp/journal/2024/106987/gender