生きる知恵

イキルちえの生きる知恵ブログ。婚活、恋愛、マッチングアプリ、子育て、教育、仕事、健康、心理学、人間関係、少子高齢化、男女やジェンダーの問題、性の話など多彩な内容をお届けする。

頭が良い子どもを育てる方法(将来大人になった時に賢く幸せに生きられる道筋)

 さて、みんなは子どもの頃にどんな教育を受けてきただろうか。今日の記事は、学校(義務教育)で教わる勉強以外に、どんなことを経験し、学んだら、社会で役立つスキルを身に付けて賢い大人に成長するかという観点で記述していく。

 現代は社会が複雑化・多様化しており、求められる能力が非常に高い。身に付いている知識、知恵などで格差も生まれやすいので、決して生きやすい社会とはいえない。そして何より、子育てをしている親の立場にしてみれば、子ども、家族のために家庭運営を行っていくだけでも大変な世の中だ。

 しかしそれでも、子どもがたくましく賢く成長していく指針を知っているのと知らないのとは大違いだ。読者の中で親の立場の方は「こういうことを学ばせなきゃ他の子どもより劣っちゃうんだ」などのように自分を追い込まずに、新たな視点を持てればいいやという位の気軽な気持ちで読んでほしい。読者のあなたが若い人や子どもの場合も同様で、この記事で知ったことを後々に役に立ててもらえれば幸いだ。

 内容の順序は、一定年齢ごとに区切って記載していく。それではスタートだ。

 

<5歳頃>

・異世代交流の機会を持つ

 幼稚園や保育園ではほぼ必ず、同学年の子どもと同じクラスになり、小学生以降も同様だ。(ごく一定期間の例外を除く)しかし、同世代の子どもだけの固着した関係性しか学ぶ機会がないのは、問題点としてかなり昔から指摘されている。

 異世代交流とは、要は自分とは異なる年齢、世代の子どもと交流の機会を持つことである。これは、身に付く行動、言語力、コミュニケーション能力など、幅広くポジティブな影響がある。同世代の子どもとしか関わったことがない子どもと比べると、実はかなり歴然とした差が付く。「自分と他人はこんなに違うんだ」という視点を持つことができるようになるので、この経験は大人になっても重要なスキルとなる。

 問題は、“どうやって異世代交流の機会を持つか”なのだが、これが難しい。現代は、そういう機会の場が昭和、平成の時代と比べて激減しているからだ。住んでいる環境によってもかなり異なる。習い事の場、ボーイスカウト(7歳から)、児童館、地域のサークルなどが候補になるが、ネットの情報を駆使しつつ、地域の公民館などの情報を辛抱強く探すことがカギになる。

・図書館に足を運ぶ習慣付け(読書習慣)

 幼い頃から本、活字に親しみ、習慣になることは、成人して老人になるまで一生、生きていく全ての場面で強力な武器になる。物事の「学び方」の根本から強化され、あらゆる読解力の高さに繋がるからだ。習慣の付け方は生活リズムを考慮して工夫していきたい所だが、自宅で就寝前に“絵本の読み聞かせ”をしていると、習慣につながりやすい。子どもの方から「図書館に行きたい」と言い出すことも出てくる。若い人の読書離れと言われることが多いが、大人も含め、「読書に充てる時間がそもそも足りない」という部分は非常に大きい。この習慣付けは、“時間管理能力”を育てることにも役立つ。

 一つ付け加えるが、「本を読ませるだけで頭が良くなる」と勘違いはしないよう注意してほしい。読書と同時に、社会及び人との関わりの経験を合わせて積むことで、実践的な効果を発揮する。これに関連することで、2006年にベネッセ教育総合研究所が有用で興味深い研究を行っているので、以下URLを参考にしてほしい。

<参照元:「読解力」を育てる総合教育力の向上にむけて—学力向上のための基本調査2006より(ベネッセ教育総合研究所)>

 

<7歳頃>

・料理の練習

 料理は、生きていくのに必須のスキルだ。食事は心身の健康に直結するからだ。簡単な手順を参考にしながら、子ども自身の力で料理をする経験を積んでいくことが望ましい。以下の当ブログ別記事で、詳細に解説している。

関連記事→<料理ができる子どもを育てる方法>

 

<9歳頃>

・頑張り過ぎないこと、上手に手を抜くことを学ぶ

 これは特に重要度が高い。なぜかというと、子どもが義務教育を受けている時期というのは、「〇〇を頑張りましょう」という言葉と価値観で溢れかえっているからだ。頑張ること自体は間違いではなく必要なことなのだが、そのものの裏側の本質も考えなければならない。人間はずっと頑張り続けることは不可能であり、どこかで手を抜くことは絶対に必要である。社会で生きている大人もそのようにして調整して生きている。そして何より、ずっと、全て頑張るつもりでやっていると、『本当に見落としてはいけない特に重要なこと』を見落としたり失敗したりする可能性が高まる。力を注ぐバランス感覚を身に付けることができると、重要な部分と頑張りどころを判断できるようになる。

 「一定時間勉強したら適度に休む」「明日の準備だけやったら、あとはダラけて過ごす」といった具合の経験を積み重ねていけば、自然に身に付く。あとは、「頑張ってやりなさい」「集中しなさい」という言葉を闇雲に浴びせ続けるのは、かえって子どもの能力を低下させて追い詰めるだけであることは頭に入れておきたい。

・パソコンの基本学習(特にエクセルが重要)

 現代は誰でもスマホを使う時代だが、社会に出て生きることを考えると圧倒的にパソコンの方が重要である。完全な屋外労働などを除けば、大多数の仕事においてパソコンを使うからだ。義務教育でもパソコンの導入はされてはいるが、それだけでは不充分である。家庭ごとの事情はあると思うが、自宅にパソコンがあることを推奨する。

 特に重要なのはエクセルである。難しい関数など使う必要はないので、数字遊びをするつもりで9歳頃から慣れておきたい。特に数字に慣れることは、とてつもなく重要だ。世界共通語と言われるのは英語だが、数字は、はっきり言って英語の100倍重要である。数字は世界中の全ての人間と通じる共通認識であり、英語を使わない全ての職業でも必須の知識だ。数字に慣れているかどうかは、大人になった時にかなり優劣の差が付く部分である。

 

<12歳頃>

・丸1日、仕事をする、あるいは家事と育児をする体験をする。

 中学生になる前頃には、このような体験をすると望ましい。子どもが「社会における自分の立ち位置を知り、どう自己確立して生きていくか」という葛藤が始まるのは、専門的な発達視座で見れば12歳よりもう少し後になる。しかし、一度はこういう経験はしておきたい。(丸1日というのが重要)というのも、13歳以降(中学生)になると、自己意識が内面に向くことが増える。(好きな異性、好きな映画やアイドル、友人関係、勉強など)その前段階で、『社会にどういう人がいて、どういう人が社会を担っているのか』ということを体感できる機会があると、子ども自身の視界が大きく開け、責任感も養われる。

 どうやって機会を持つかだが、家事だけなら自宅のことですぐできるし、育児は保護者の見守り付きで近所の小さな子どもの面倒を見るという所からでもよいだろう。仕事は、子どもでもできそうな内容のものを紙などに書いて用意して、自力でやりきる体験をしたい。以下はその一例だ。

①10:00~10:30 自宅から片道30分程度の友人宅に移動

②10:30~12:00 物を運ぶ等の簡単な作業を手伝う

③12:00~13:30 昼食休憩

④13:30~14:30 図書館に行き書類のコピーを取る。指定された本を借りる。

⑤14:30~16:00 書類と本を自宅まで持って行く。書類に自分なりの文章や絵を書き足し、ファイリングする。終了。

 一つ重要なことを補足しておく。

「どうだ、大人はこんなに苦労して生きているんだ!大人の苦労がわかったか。少しは感謝しろ」

 子どもにこういう体験をさせた後に、こんな言い方は絶対にしてはいけない。子どもにはたちまち反抗心が生まれ、せっかくの苦労が水の泡になる。

 

<14歳>

・金融リテラシーを学ぶ

 これは特に現代の教育に欠けていることで、知らないと大人になった時に非常に困ることになる。税金、年金についての基本的なことは、この年齢の頃に知っておきたい。親としては、初歩的な簡単な書籍を子どもにプレゼントするのが最も手軽だろう。参考までに、記事最後のアフィリエイトリンクにお薦めの書籍を貼っておく。

・1人旅の経験

 14歳頃になれば、充分公共交通機関の利用には慣れている頃だ。ツアーを利用する方法は意味がないので、行先と移動時間の計算を事前に自分でやった上で、どこかに行ってみよう。「自分で立案、自己決定」をした上で行動するという経験は、あらゆる教育の礎である。

 安全性という意味では、まず、非常時に助けを求める適切な相手を知っておくこと。(警察官、店員や駅員などの公式な制服を着ている人)行先は治安の悪い繁華街は避け、店員や交通機関の人以外の知らない人に付いていかないことを覚えておきたい。

 

<16歳>

・助けになる社会の制度、サービスを知っておく

 大人になって社会で生きるようになると、誰でも何かしら困った事態に直面することがある。深夜に急に具合が悪くなったらどうすればよいのか、奨学金の返済が苦しくなったらどうすればよいのか、予期せぬ妊娠をしてしまったらどこに相談すればよいのか、アルバイト先が残業代を払ってくれなかったらどうすればよいのか・・・などなど、あらゆる事態が起こり得る。そして、そういう時の対処方法、知識は、人によりかなり異なる。

 そこで16歳頃には、公的な支援サービス、相談先、制度を是非知っておきたい。役所が発行している資料は、ものによっては煩雑でわかりにくいものも多いので、簡易的な支援サービスなどをまとめた書籍などは子どもにプレゼントしてあげたい。すぐに読むことはなくても、手元にあるという事実があるだけで、長い目で見れば必ず役に立つ。参考までに、記事最後のアフィリエイトリンクにお薦めの書籍を貼っておく。

 

 以上である。改めて今日の内容を以下にまとめておこう。

<5歳頃>

・異世代交流の機会を持つ

・図書館に足を運ぶ習慣付け(読書習慣)

<7歳頃>

・料理の練習

<9歳頃>

・頑張り過ぎないこと、上手に手を抜くことを学ぶ

・パソコンの基本学習(特にエクセルが重要)

<12歳頃>

・丸1日、仕事をする、あるいは家事と育児をする体験をする。

<14歳>

・金融リテラシーを学ぶ

・1人旅の経験

<16歳>

・助けになる社会の制度、サービスを知っておく

 

 なお、子どもの成長具合はかなり個人差がある。年齢はあくまでも目安なのであまりこだわる必要はない。5歳から料理の練習をしても良いし、金融リテラシーを学ぶのが高校生になっても遅くない。今日の記事で挙げた内容を網羅すれば、生きる知恵の強力な土台になることだろう。どうぞご参考までに。

(作・イキルちえ)

こちらも合わせてどうぞ→<このブログの紹介>