さて、みんなは他人の子どもを養い育てたいと思うだろうか。今日の記事は「托卵」がテーマで、全3回に渡ってお届けする。今回は第2回で、「托卵を防止する方法」を記載する。第1回では「概要」、第3回では「托卵を許し、擁護してはならない(社会への悪影響を止めるために)」という内容である。
托卵は、倫理観及び人が幸福に生きるためにも、絶対に止めなければならない事案である。特に男性にとっては、「女性が望まぬ妊娠を防ぐために避妊をする」ことと同等に、命を守る大切な行動である。
では、どのように托卵を防ぐかだが、その前に大前提として行うべきことがある。
それは、『夫婦お互い、何でも言い合える信頼関係を築くこと』はっきり言ってこれに尽きる。
家族関係は、一生ものだ。家庭運営をしていれば、お互い協力して難局を乗り越えなければならない場面は何度でも訪れる。その際に、信頼関係がまず大切なのは言うまでもない。そのためにも、結婚する前の恋人同士の時から、(あるいは結婚相談所などの交際時から)コミュニケーションが大切になる。
つまり・・・。女性側としては、婚約前や交際時から数ヶ月遡り、別の男性と避妊をせずに性行為をしていたなら、今交際して結婚を考えている男性には、そのことを正直に打ち明けることが第一歩となる。
それでは、主に夫(男性)が行う托卵を防ぐ手段としては、次の二つになる。
①DNA検査
DNA検査をすれば、子どもと血縁関係があるかどうか一目瞭然でわかる。親子それぞれの唾液、血液、体液、髪の毛などを採取して、専門機関に検査キッドで送る。費用は11万円ほどかかる。参考までに以下URLの機関で実施しているが、まずは裁判所などに相談の上、よく調べてから行うことを推奨する。
ただ、重要なのはここからだ。托卵は、子どもが生まれる前、結婚前に判明しないと意味がない。托卵が判明したら、その女性と結婚せずに距離を置くことで初めて身を守ることに成功することになるので、結婚後では遅いからだ。
そこで方法としては、『婚前契約書に、DNA検査を行うことを明記する』ことだ。婚前契約書とは、結婚前のカップルが結婚後の約束について取り交わす契約のことである。記載内容は、「子どもが〇〇歳の時にDNA検査を実施し、実子でないことが判明した場合は離婚。その際の財産分与は〇〇とする」等、具体的な内容を必ず盛り込む。作成にあたっては専門の弁護士に相談・依頼するのをお勧めする。
(これについては、当ブログの別記事でも紹介しているので、以下を参考にしてほしい)
関連記事→<男性が婚活前にやっておくべき準備(不受理申出書、婚前契約書)>
こう聞くと、とても堅苦しく感じるだろうか?確かにそうだと思う。しかし、自己防衛として、これはとても重要なことだ。
托卵は、子どもと夫(男性)のみが重大な被害を被る不法行為・性虐待である。女性が性犯罪に遭わないよう危険な場所に行かないよう事前に気をつけるのと同じように、男性も事前防衛が必須だ。子どもの誕生と結婚後に托卵が判明した場合、3年以内に訴えを起こさないと離婚はほぼ不可能になる。そうなったらもう手遅れなのだ。
しかしそれでも、結婚前に「婚前契約書にDNA検査を行うことを書かせてくれ」とは言いにくいだろう。そこで、前提として挙げた『夫婦お互い、何でも言い合える信頼関係を築くこと』が重要になる。
伝える男性としては、物腰柔らかく「君を信頼していないわけじゃなくて、良い夫婦関係を築く上で大切なことだからお願いしたいんだ」などのように伝えれば、ちゃんとパートナーはわかってくれる。これに関連して、性感染症を防ぐ意味合いでも、お互い交際前にどのような性行為の経験をしてきたかも腹を割って話し合えるようにしておきたい。
職場で知り合ったり友人の紹介などで結婚する場合は、お互いの人柄が事前にわかりやすいので、まだハードルは低い方だろう。ただ、結婚相談所やマッチングアプリなどで知り合って結婚する場合は、出会う前に他の異性と交際や性行為をしている確率はぐんと上がる。この形で結婚する場合は、托卵の対策をすることはより重要になる。
それでは、いざ婚前契約書の作成とDNA検査を、お相手女性(パートナー)が拒否したら?
まずは、相手の表情、声、まとっている感情を注意深く観察してみること。普段の様子と、“その話をした時”の様子が、くつろぐ子猫と荒れ狂うゴリラほどの違いがあったら、それはあなたの人生国家の存亡に関わる重要なアラームだ。
最も基本は、本来『DNA検査を拒否する理由はない』ということである。まともに生きている人ならば、交際中、婚約中に他の異性とセックスをすることはあり得ないからだ。DNA検査をイヤがって拒否するということは、交際中や婚約中に他の人とセックスをしていたという後ろめたさがあるからという理由に直結する。そういう倫理観の女性と結婚生活を送ると、将来的にどうなるか・・・幸せから遠ざかるのは言うまでもない。
男性にとってDNA検査を拒否されるというのは、『女性にとっての、避妊を拒否されて無理矢理レイプされるのと同じ』である。
②夫婦お互いの性生活を充実させること(これは夫だけでなく夫婦で行う)
続いては、托卵を防ぐ手段の二つ目の説明だ。
托卵は、倫理観や女性の生存戦略の問題などに加え、性の問題とも深く関わっている。人間は誰にでも欲求があり、良い異性とセックスしたいという気持ちは誰もが持っている。
さらに、もっと深い部分でいえば、結婚が決まった際に多くの男女は「ああ、これでもう他の人とはセックスできなくなるんだな・・・」という後ろ髪を引かれる思いというものを、何となく感じ取るものである。こういう深層心理を否定する必要はないし、ある意味自然なことである。人間が次のステージに進む境界に立っていることの証だ。
そこで、次に何が大切になるのか。夫婦お互いに、良いセックスを考え、コミュニケーションを図りながら性生活の充実に努めることである。人間の体は、みんな一人一人違う。セックスの方法、好みは様々であり、パートナーがお互い満足できるよう、コミュニケーションが生命線である。
これは、生きることそのものであり、決して軽んじてはいけない。日本のカップル、夫婦は、あまりにもセックスを軽視しており、それが托卵の温床になっているといっても過言ではない。性生活の貧弱さ、性教育の未熟さ、セックスへの不満足が、托卵や不倫や性犯罪につながっているのである。
(一つ付け加えると、結婚相談所の交際時の性行為はほとんどの所で禁止されている。これはトラブルを防ぐために致し方ないともいえるが、結婚生活に向けて重大な課題を置き去りにしているのと同じであり、今後改善や工夫が必要になるだろう)
以上になる。大変難しい問題だが、生きる知恵として、人生を崩壊させるような出来事から身を守ることは忘れないでおきたい。
(作・イキルちえ)
こちらも合わせてどうぞ→<このブログの紹介>
関連記事→<托卵とは(概要)[シリーズ第1回]>
関連記事→<托卵を許し、擁護してはならない(社会への悪影響を止めるために)[シリーズ第3回]>
<参考文献>
橘木俊詔、迫田さやか著『離婚の経済学 愛と別れの論理』講談社
<ABEMA TV(2024年7月1日放送)『夫に内緒...不倫相手の子を産み育てる「托卵妻」の実態は?当事者に聞く苦悩とは』>
<離婚弁護士『托卵が原因で離婚できる?子供との親子関係や養育費の支払いについて』>
<講談社WEB版『知人女性から「托卵協力」を懇願された年収1500万円42歳の1児の父が「月1回の不倫妊活」を大後悔…いま増えている「托卵女子」のヤバすぎる実態』>