生きる知恵

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DVの実情と事前防止策(良好な夫婦、恋人関係作りのために。男性の被害が増えている対策も解説)

 さて、みんなはDVをする人間と交際したり結婚生活を送りたいと思うだろうか。今日の記事は人権の大きな問題に関わるDVについて取り上げる。詳細内容としては最初に、近年表面化している「男性のDV被害増加」を取り上げる。その上で、DVの概要、事前防止、良好な恋人・夫婦関係を築く上での心構えなどを紹介する。記事の立ち位置と目的は、徹底的に人権的視点の基本に立つ。

『DVは人権に関わることで、誰が誰に対しても絶対にしてはいけないもの』

 それでは、よかったら最後まで読んでくれ。

 

 まずDVの意味であるが、“ドメスティックバイオレンス”の略で、恋人や夫婦などの近い関係性の人同士で行われる、肉体的かつ精神的な暴力行為のことである。

 DVはほとんどが、恋人や夫婦などの1対1の関係性の中で起こる。人間関係は必ず、お互いの優位性や力関係が存在するが、その力が強い方が、弱い方に対してDVを行うという構図が基本である。そして重要な点として、精神性が未熟で弱い方が、相手に対して自分の力を誇示したくてDVという形で現れるという点もある。

 通常DVは、男性が女性に対して行うものという認識が長年続いていた。しかし近年は、データ収集や統計の発達、ネットの普及で個人の発信も含め、多様な実情が表面化されるようになった。それにより、DV加害は女性が行うことも相当に数が多いということが明らかになってきている。場合によっては女性より男性の方が被害数が多く、男性の被害者数及び件数は右肩上がりで増加傾向にある。これに関する統計は多数あるが、主なものとして以下に五つ記載しておく。(五つ目の記事は統計ではなく、当記事後半の内容に関わる情報)

<参照元:デートDV、暴言や暴力…被害者は男子生徒、女子の倍以上(毎日新聞)>

<参照元:日本におけるDVの加害者と被害者(小川真理子氏)>

<参照元:「あんたってATMだよね」“10年間で18倍以上”増えるDV「男性」被害者(TBSニュースDIG)

<参照元:大学生におけるデートDV 被害の男女差―恋人による被支配感と自尊感情に与える影響(上野淳子氏)>

<参照元:すべて妻の責任…被害者ヅラする男たちの「信じられない言い訳」(信田さよ子氏)(現代ビジネス)>

 

 この事実をもって、オレ達人間はこれから、何を心がけて生きればよいだろうか。以下に綴ることは、平等的視点に立ち、性差別・区別をすることなく真っ向から記述する。

 一番重要なのは、『DVはやってはいけないものである』ということを頭に叩き込み、実行することである。

 では、どんな行為がDVにあたるのか。

 いくつかに分類にすると、「身体的暴力」「精神的・心理的暴力」「経済的暴力」「性的暴力」「社会的暴力」などである。具体的な行為としては、長くなるが以下に列挙する。

・暴力行為

・大声で怒鳴ったり罵る

・「お前は価値がなくダメな人間だ」など、存在を否定することを言う

・無視(コミュニケーション放棄)

・自分は良いものを食べて、相手には粗末な食事しか与えない

・相手が大切にしている思い出の品などを勝手に捨てる

・生活費を渡さない

・相手のお金、貯金などを勝手に使う

・「男のくせにおごらないのは甲斐性なしだ」など、性別を理由に金銭負担を強要する

・相手の仕事、外出などを無理やり制限する

・正当な理由なく働く事を拒否し続ける

・スマホの連絡先、パソコンのデータなどを勝手に削除する

・「別れるor離婚するんだったら死んでやる」などと言って、被害側の立場に立って相手を操作しようとする

・相手の友人に無理やり行動履歴を聞き出したり、スマホのGPSを使ったりして行動を監視する

・無理やり性行為を強要する

・避妊に協力しない

・「お父さんはバカだよね」など、子どもに対し、悪意を持って貶める目的で相手の悪口を吹き込む

・わざと子どもの前で暴力を振るう

・友人、知人などに、「うちの夫(妻)は本当にバカなんだよ」など、悪意を持って貶める目的で悪口を吹き込む

 これらは全てDVで、やってはいけない行為である。

 これらのことは、自分なりに社会で学び、まともに冷静に物事を判断すれば、やってはいけないことだというのはわかることだ。上記の参考データで学生のデートDVに関する情報にあるように、もしまだ学生のカップルで、恋人にDVをはたらいていることがわかったら、周囲の親や大人が一刻も早くやめるよう強く指導する必要もある。

 そして最後に、重要なことを二つ記載しておく。

 これまでの社会では、女性の方の立場が弱く、男性よりもDVの被害に遭いやすいという実情がある。これは事実だ。この影響で男性のDV被害は軽視されやすく、実際には、男女共にDVの被害者、加害者になりうるものだ。

 そして近年は、“女性の方の立場が弱い”という社会的認識を悪用して、「自分はDVを受けた」と被害者ヅラをして悪用する女性が近年増え続けている。特に離婚に至る既婚者男性は注意しなければならない。(司法は圧倒的に女性有利なのは周知の事実である)この問題の厄介な所は、自分がDVに該当する行為を行っていないのにも関わらず、不利な立場に立たされてしまう恐れがあるということだ。

 最大の防衛策としては、結婚前に相手の本質を見抜くことが重要になる。結婚前の交際時に「私はイヤだ」「私はこれが不快だ」など、自分の感情だけで物事を判断する傾向が強く、被害者意識が強い人は要注意である。結婚相手として最適かどうかは最大限慎重に判断する必要がある。

 そしてもう一点。

 DVの実際の被害者数の正確な数字を出すのは、とても難しい。DVは個人同士の内部で起こる出来事なので、当人が申告や相談をしなければ表面化しないからだ。近年は“暗数”という概念も浸透してきており(暗数とは、警察等に認知されていない犯罪の件数のこと)表面化していないDV被害も多数存在する。そして男性のDV被害が増加しているとはいっても、全体を俯瞰してみれば、おそらくまだ被害者数は女性の方が多いことは推測できる。

 そして、夫婦関係が悪化して夫(男性)が加害するDVが発生する心理的要因と価値観として、以下のものが挙げられる。

「女より男の方が偉い」

「男は仕事さえしていれば良い」

「家庭内のことは女の責任」

 これらの心理状態が元となり、夫の思い通りの生活から外れた事態が起きた時に、DVという形で発生するというものがある。(こういった関連の情報として、上記参照記事の五つ目に記載している)

 この心理的要因と価値観は、いわば前時代的であり、男女平等ではない。男女平等で、DVを発生させない夫婦関係、恋人関係の心構えとしては、

「男女、夫婦お互いに大切な存在」

「家庭内、お互いのことは、二人で話し合って均等に分担する。責任も半分ずつ担う」

 これが重要だ。結婚前の恋人関係の時は、この価値観と生活様式を一致させて共同生活を行う練習段階ともいえるだろう。

 

 以上になる。

 DV被害に遭うと、冷静に正しい判断ができなくなり、人に相談することも難しくなる。危機的な状況になる前に、然るべき専門的な場所に相談し、早急に対処することを強く念押ししておく。恋人、夫婦お互いに協力して正しい価値観を持っていれば、DVは発生せず、どんな困難があっても乗り越えて必ず良い生活を送ることができる。

(作・イキルちえ)

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