生きる知恵

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パパ活女子の致命的な問題(マネーリテラシーの話)

 さて、みんなは今まで生きてきて、正しいマネーリテラシー(金融リテラシー)を身に付けることができてきただろうか。生きていくためにはお金を稼ぐ必要があるわけだが、マネーリテラシーは義務教育で学ぶ機会がないので(2022年から高等教育では導入されている)自分の経験や自主的な勉強で学んでいくしかない。今日は、日本に蔓延するパパ活と、マネーリテラシーに関する視点の記事である。

 まず、マネーリテラシーの基本といえば何だろうか?そんなに難しく考える必要はない。

①大人になったら自分で使うお金は自分で稼ぐ

②自分で収支を把握する。

③収入より支出の方が多かったら、支出を減らす努力を基本としつつ、転職や副業などを含めて生活を見直す。

 この三つが柱になる。これは、高校生にもなれば充分身に付けることができるものだ。パパ活が蔓延する原因は複数あるが、この基本マネーリテラシーが身に付いていない当事者女性が多数いることは明らかである。

 まずは一つ例を紹介しよう。(下記URL)これは週刊誌記事の例なので創作も入っている可能性なども考慮する必要はあるが、客観的に見て、現状のパパ活女子の普遍的な例にかなり近いことがわかる。

<参照元:パパ活市場に異変、貧困女子大生や派遣切りのOLが生活に困り…(月刊SPA!)>

 さらに、この記事内で紹介されているパパ活女子の収支例が以下になる。

 これを見て、読者のみんなはどう思うだろうか。マネーリテラシーの基本に則って考えてみよう。

 まず、パパ活をやっている時点で、「大人になったら自分で使うお金は自分で稼ぐ」という行動、概念が身に付いていない。これは歴然としている。パパ活は労働ではなく、違法行為及び、タカリ依存行動だからだ。

 そして、支出項目が明らかにおかしいことはまともな人ならすぐわかるだろう。食費は自炊と最低限の外食の目安でいえば5万5千円というのは明らかに多すぎる。美容代4万5千円というのも同様で、記事中で本人は「東京で女子として生きるにはこれ位かかる」と述べているが、それは本人の価値観と生き方次第の話である。100円ショップの化粧品などを活用して生きている女性は世の中に多数いるので、この支出は問題点になる。リボ払い返済があるというのも、生活に不必要な高額な買い物をしていて、なおかつリボ払いの危険性を学んでいないことになる。

 「収入より支出の方が多かったら、支出を減らす努力を基本としつつ、転職や副業などを含めて生活を見直す」の基本に立てば、この記事のパパ活女子はそれを実践できていないことになる。

(注釈:この例では収入が当人の労働(アルバイト等)がないのだが、この当時はコロナ禍で、その影響でアルバイトができなくなってパパ活を始めたという内容で記事は書かれている。ただ、コンビニや軽作業等、コロナ禍の影響を受けないアルバイトは当時も多数あったことは付け加えておく)

 

 これらに加えて、もう一つマネーリテラシーの基本を付け加えよう。それは、“大人になったら納税の義務があり、不正をしたら罰則がある”ということだ。

 税金の存在というものは、早ければ小学生低学年の頃から身近なものとして学ぶことが可能だ。なぜなら、おこづかいをもらって買い物をする等の経験を始めるのが、一般的には小学生低学年からの場合が多く、その時に消費税の存在を知る機会があるからだ。学生時代が終わって正社員として就職した場合は、給料から差し引かれる税金や保険料などの各種控除がある。

 つまり、税金の存在や、“大人になったら納税の義務があり、不正をしたら罰則がある”ことは、日本で生きていれば自然に知ることはできるといえる。

 しかし、パパ活女子の多くはそういった知識も欠落している。以下はその一例だ。

<参照元:パパ活女子「お手当、現金だからバレない♪」はずが…税務調査→唖然の追徴課税額に「なにかの間違いでは」【税理士が解説】(THE GOLD ONLINE)>

 

 まとめとして、二つ述べておこう。

 一つは、現状若い世代の女性の約10%がパパ活経験があると言われているが、それでも90%の女性は、パパ活などせずにまともに一生懸命生きているということである。上記例に挙げたような女性が多数派ということではない。世の中の大人はそういう冷静な視点を持つべきである。

 そして、基本的なマネーリテラシーが欠落し、安易にパパ活という行為に足を踏み入れると、必ず後に大きなしっぺ返しが来る。金銭感覚と倫理観が狂い、結婚や子育てに悪影響を及ぼすことはすでに各所で指摘されつつある。

 もう一つは、冷静に分析すれば、パパ活は若い世代の女性にとっては“ノアの箱舟のような助け船”に近い存在であり、彼女達は非常に恵まれているという見方もできる。パパ活でお金を得ることが正当な労働よりはるかに楽なのは言うまでもないが、こういう助け船は、同世代の男性や、中年世代以降の男女ではまず存在しない。みんな自分なりに身に付けたマネーリテラシーの基本を元に一生懸命生きているのだ。

 基本的な勉強、常識的な価値観を身に付けることを怠り、楽な道に逃げることばかりやっていたら、後に大きな代償を払うことになる。

 基本的な勉強、常識的な価値観を身に付けることを常に実践し、ある程度厳しい道のりも自分なりに乗り越える生き方をすれば、それは必ず幸せという形で結実する。

(作・イキルちえ)

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