さて、みんなはyoutubeで動画をよく見るだろうか。本題に入る前に、今日の内容についての前置きをいくつか記載する。
今日の記事の掲載日は2024年7月5日なのだが、原稿自体は春頃に書き終わっていたものである。(当ブログは常に30本程度原稿書き溜めをストックしてある)内容は、2023年12月にyoutubeで公開された動画に付いたコメントを紹介、分析するというものなのだが、残念ながら7月時点でもう動画は削除されてしまっている。もうコメント内容も確認できないので、読者の方から見たら証拠も信憑性もないため、この記事はボツにしようと考えていた。
しかし、動画のコメント内容をよく読むと非常に重要なことが書かれているため、やはり記事にすべきではと思いアップすることにした。作者のオレが勝手に作ったわけではなく、確実に動画に付いていたコメントなので、それをご理解いただいた上でお読みいただければ嬉しい。
なお、主題の動画は以下になる。
動画の内容としてはタイトルの通りであり、45歳の婚活女性が婚活で苦戦する状況を紹介しているものである。
続いて紹介するコメントについてだ。内容から判断すると、コメント主は婚活経験者の男性のようで、その時の体験で感じたことを織り交ぜつつ、婚活の現状と、少子高齢化の打開策を独自の視点で語っている。これがとても的確なのだ。婚活や少子高齢化の課題や解決策は各方面で語られているが、当事者の実体験に基づいた意見は非常に貴重なものである。以下コメント内容だ。
『婚活している時に思ったけど、女性側が決めない、決めた責任を取りたくないから、「相手に望まれたけど…自分はそこまでじゃなかった…」を理由として持っていたい感じ。20~35歳くらいまで、恋愛して決断しなかったのは女性側にも責任があるのに、まるで自分に決定打を打たせなかった男が悪いとでも言わんばかり。
中高生の性教育として女性に「男性より恋愛や結婚のチャンスが多い」事と、「性を換金すると男性観が狂って結婚出来ない」事を伝えるべきだし、20代後半の女性には「結婚出来ない女性の悲惨さ」を義務的に受講させるべきだと思う。
少子化・晩婚化は間違いなく、女性の社会進出、高望み、男性差別、フェミニストの喧騒のせいだと思う。結果が出てんじゃん。家父長制が当然で男尊の時代は子だくさんだろ。』
これを読んで読者のみんなはどう思っただろうか。それぞれ読む立場の人によっては、複雑な気持ちや意見を持つものだと思う。
この330字程度のコメントには、非常に多岐に渡って重要なことが凝縮されている。恋愛と結婚・婚活を取り巻く社会状況、男女の生き方・社会問題、労働環境や性の問題などが関わっている。最も着眼すべきことは、婚活した当事者男性が、このような原因や背景を感じ取ったという部分にある。
例えば、コメント前半に挙げられている、女性の“責任感”についての部分だが、婚活の時にこの点をフォーカスしたニュース記事、結婚相談所などの情報は、あまり見ることがない。しかし、これは現実的には非常に問題になっている点でもあり、結婚生活を見据えると欠かすことのできない視点だ。大人として家庭を運営する場合、“責任遂行能力”は中核になるからだ。
コメント中盤以降の所も、男女のあらゆる問題が凝縮されており、少子高齢化を解決する道筋が記されている。
そして、現状の婚活市場及び少子高齢化対策に取り組んでいる人には、おそらくこういう体験者の声はほとんど届いていない。国民一人一人が結婚しやすく、少子高齢化解消の政策に繋がるような仕組みも、いまだに築かれていないのではないか。社会のどんな場でも共通だが、当事者達の声を上手く拾い上げなければ、何も改善しないのである。
読者のみんなの立場は様々だと思うが、みんなが「結婚したいのにできない」「男女の問題で生きにくい」などの思いがあれば、それを言葉に発することは非常に意義がある。自己中心的で人を傷つけるような考えは他者には受け入れられないが、そうでなく、人への思いやりを大切にして良い人生を送りたいという気持ちが根底にあれば、必ず人の心に響くものだ。その一つずつの積み重ねが、成熟された人間社会を作り出すものである。
読者のみんな、最後に。この記事を少し遡って、ムラサキ文字のコメント部分をもう一度読んでみよう。これはただ単に女性に文句を言っている陳腐なものではない。深く読み込めば、自分がどのように生きたら良いかヒントが隠れていると思う。
(作・イキルちえ)
こちらも合わせてどうぞ→<このブログの紹介>