さて、みんなは何か夢を持っているだろうか。その夢を「叶えてあげる」と言う人が目の前に現れたらどうするだろうか。
今日の話は、自分で物事を切り開き、なおかつ他人の言葉に振り回されない賢明な人には意味がない内容かもしれない。しかしこのブログの方針として、一握りでも読者のみんなに役に立ちそうな要素があればどんなに駄文でも記載していくので、よかったら最後まで読んでくれ。
多くの人は、特に若い頃は目標や夢があると思う。そんな所へ、「あなたの夢は何ですか?」「あなたの夢を叶えます」などと言い寄ってくる輩があちこちにいる。ビジネスの場面や勧誘、そしてネット上の広告などでも見られるものだ。セールストークの種類も多々ある。そして、親しい人や家族を除いて、「他人の夢を叶える」ために言い寄ってくるというのは、ほとんど打算か詐欺である。なぜなら、人間は基本的に自分にとって有益なことのために行動するからである。
他の参考例として、2008年の従業員の過労死事件で、ブラック企業として大きく名前が浸透した外食産業企業のワタミの例も挙げておこう。ワタミの創業者で前会長の渡邉美樹氏は、“夢”というキーワードを多用していたことが知られている。渡邉氏の著書やワタミの施設名などでもよく夢という言葉が使われている。
個人がそれぞれに持つ“夢”は、本人が最高潮に叶えたいものであり、そこに手が届くきっかけを与えると、人間の心理は簡単に揺れ動きやすくなる。ブラック企業の経営者のように働く人を都合よく使い倒そうとする人、ビジネスで誘い文句を投げかけて来る人、詐欺などをする人間は、この構図を理解しているのだ。
ここから、具体例を挙げよう。
あなたが、何かの契約ついでに相手担当者から「〇〇さんの夢は何ですか?」と聞かれたとする。そこで、こう返答する。
「今は、そういうことを話す場ではありません」
この一言で済むのだ。よけいなトラブルに巻き込まれて騙されることはない。ポイントは、聞かれた内容の“夢”にすぐ反応するのではなく、「今ここは何をする場か」を基準に物事を判断することだ。
もしあなたが第三者から「〇〇さんの夢は何ですか?」と聞かれて、瞬時に気持ちが高揚し、自分の夢を語りたくなるとしたら、自分の心理状態がちょっと危うくて隙があることを自覚した方が良い。
「今ここでは何を話すべきか」「ここは何をする場所か」、こういう判断を常に的確に行っていれば、そう簡単にトラブルには巻き込まれないものだ。
(作・イキルちえ)
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